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騎士よ、今こそ立ち上がれ!!8

1 : ◆pPAOEY1pWs :2006/10/08(日) 23:18:17
サタンの邪悪な野望を阻止するため、再び平和な世界を取り戻すため、
勇気ある騎士よ、今こそ立ち上がれ!!さあ、まずは自己紹介の紙に記入だ!!

【年齢】
【性別】
【職業】
【魔法・特技】
【装備・持ち物】
【身長・体重】
【容姿の特徴、風貌】
【性格】
【趣味】
【人生のモットー】
【自分の恋愛観】
【一言・その他】

※サタン側に参加する人も記入願います。

――――――騎士達の凄まじい戦いの過去だ!!――――――
騎士よ、今こそ立ち上がれ!!〜重なる心と想い編〜(7番目のスレ)
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1140352917/
騎士よ、今こそ立ち上がれ!〜サタン復活編〜(6番目のスレ)
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1137064700/
騎士よ、今こそ立ち上がれ!!!α (5番目のスレ)
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1123051856/
騎士よ、今こそ立ち上がれ!!!!4
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1118044563/
騎士よ、今こそ立ち上がれ!!!3
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1105623580/
騎士よ、今こそ立ち上がれ!!
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1102512969/
騎士よ、今こそ立ちあがれ!
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1093884248/
騎士よ、今こそ立ち上がれ!!〜行くぜ大決戦!編〜
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1148035082/301-400

2 :名無しになりきれ:2006/10/08(日) 23:28:39
いつまでサタンと戦うんだww

3 :名無しになりきれ:2006/10/09(月) 00:22:39
カイザーと互角にやり合える元騎士の現パン屋店主役でよかったら参加するぜ!

4 :名無しになりきれ:2006/10/09(月) 00:26:38
まだサタン生きてるのかよ!はよいてまえ

5 :サンタ:2006/10/09(月) 00:38:00
我は今しばし、眠りにつくとしよう……
人の子らの鐘が福音を告げる刻までな……

(血のように赤い衣を纏い、ねじ曲がった角を持つ獣を従えた男は、
そう呟いて目を閉じた)

6 :名無しになりきれ:2006/10/09(月) 00:40:07
666の獣(トナカイ)を従えた赤い血に染まった(ような色の)服を着た男だ!!
人間一人入りそうな袋をもったあの男だ!!

7 :マックス ◆BsGlQvuzhQ :2006/10/09(月) 02:05:43
>315
マックスの怪力を利用して振った長槍の一撃は、ラジャリの驚異の身体能力に軽くいなされた。
手元の長槍は怪力による速度と、男一人の体重の反発を受けたと言うのに、折れそうな気配は全く無い。
「そういうアンタもつくづくデタラメな野郎だなっ!」
マックスの顔は笑っている。サタンとの戦いの時の様に、心底楽しそうに。
マックスは刃を腕で受けた時のラジャリの目の色が、一瞬だけだが変わったのを見逃していなかった。
マックスの強さとは非常識さである。普通と大差無く見えて、実は全く違う戦法である所である。
幾ら相手が強かろうと、彼の様な人間を相手にしたことは殆ど無いだろう。
「暗殺失敗した時点で……」
そう呟きながらマックスの右手が思い切り握られる。
その握力の為に傷だらけの拳が、普通の拳とはまた違う形をしていた。
その拳を思い切り振り被り、力を溜める。完全なる無防備。完全なる前のみへの攻撃態勢。
先程鳴った笛が、チェンバル王の異変を知らせる物であった事など彼は知らない。
だが、何かを告げるという意味はある筈だ。急がねば。そう思った故にマックスが取った行動である。
マックスは確実に前から来ると読んでいた。その読みは当たり、ラジャリは正面から駆けてきた。
だが短刀を投げられた事は読んでいなかった……訳では無い。
マックスは短刀を投げられた刹那、それを抜かんとばかりにスピードを上げるラジャリを見て……。
ニヤリと、笑った。
「アンタの……」

ラジャリと短刀の位置が重なったその瞬間、マックスはこめかみへの激痛と脳への衝撃を感じた。
しかし、その時既にマックスの右拳が姿を消し、同時に短刀を彼方へ弾き飛ばしていた。
マックスの体勢は攻撃を受けて尚、その拳の一撃を放つ為に、寸分崩れる事無く立っている。
次の瞬間にはその拳は、ラジャリの顔面目掛けて動いていた。

8 : ◆BsGlQvuzhQ :2006/10/09(月) 02:22:26
訂正です。

>315→前スレ>315

9 : ◆HpH6dBLcFw :2006/10/12(木) 15:15:13
前318-321
風に大きく翻る皇国旗目掛けて、巨人は進む。
一歩ごとに地響きを鳴らし、逃げ散る兵隊や、射掛けられる矢をわずらわしげに払いながら。
その足が急に地に貼り付いたまま上がらなくなった。
巨人はいぶかしげに首を捻り、足元を見る。足首から先が厚く氷に覆われていた。
そこから細く一条の氷が伸びている。それを目で追う。
その先にいたのはセシリアだった。すぐさま火球を吐き付けた。

その瞬間、脇腹に衝撃が走る。続いて広がる痛みに思わず身をのけぞらせた巨人を、誓音の斬撃が襲う。
「グアアアアァァァッ!!」
激痛に巨人が咆哮を上げた。しかし右腕は誓音の目論見通りには落ちず、まだ繋がっていた。
のけぞった分だけ、刀が浅く入ったからだ。その右腕を振り、いまだ宙にある誓音の体を地面へ叩きつけ、
腹に刺さった槍を抜き、飛んできたと思しき方向へ投げ返した。
それから自分の足に向かって火球を吐き、氷を溶かす。
プスプスと黒煙を上げる足を半ば引きずるようにして、巨人は前進を再開した。

>7
ラジャリは駆ける。マックスは動かない。
投げた短刀がマックスに届く直前、ラジャリは大きく腕を引き、全力でマックスのこめかみへ叩きつけた。
もちろんこれだけで倒せる相手ではないことは承知の上。本命はこの後。
そのまま左の掌打をもう一発。さらにもう一度右を返す。
相手の脳を強引に揺さぶる技だ。顎先を掠める打撃も同様の効果があるが、
マックスが相手では首の筋力で押さえ込まれる可能性がある。
それゆえにラフなやり方を選択した。
そして二発目の掌打が打ち込まれる。マックスの頭が揺れた。

三発目が入ったかどうかはラジャリに判断できなかった。マックスの拳に殴り飛ばされたからだ。
文字通り宙を飛んだラジャリは空中で体を捻って手を地面につき、ロンダートからバク転で着地する。
額が大きく切れて、血が溢れている。とっさに顎を引いて拳に額をぶつけたからだ。
(顎か顔に食らっていたら間違いなく立てんな…)
額で受けたおかげでダメージはない。
――などと言う事はなく、血が止まる気配も全くない。

「…これでは敵わんな。逃げるが勝ち、か」
ラジャリは踵を返して駆け出す。
しかし最初にマックスへ迫ったときのようなスピードは無く、追えば簡単に捉えられそうだ。

10 :イル ◆uKCFwmtCP6 :2006/10/12(木) 18:58:11
>9
投げた槍は巨人の脇腹に浅く突き刺さり、誓音の右腕を狙った斬撃は、巨人の右腕を断ち切るに到らずに終わる。
思っていたよりも巨人の耐久力は強い。
中途半端な攻撃では倒せず、こちらの被害が大きくなる一方だ。

巨人は右腕を誓音を振り落とすように振るい、脇腹に刺さった槍を掴むと、イルの方に投げ返す。
勢いよく飛んできた槍はイルの遥か頭上を通過し、地平の彼方へ飛んでいく。
あの勢いを考えると、進行方向に城があったとしても、ものともせずに貫いていくだろう。

とても力が強く、耐久力も凄まじい巨人。
他の兵が放ったと思われる氷の術を、自身の足ごと火炎弾で溶かす。
巨人の足から黒煙が上がり、その半炭化しかけている足を引きずりながらも進む。
理性が消失た巨人は、生半可なことでは止まらない。

イルの現在の打撃力では巨人を倒すことは不可能。
巨人に効くような魔術を使用しても、その魔術の魔力に反応して誘爆する可能性もある。
誘爆などしたら、この模擬戦場にいる騎士達は一人残らず消え去ってしまう。
オーガスは何事もなく生きてそうだが。

イルはローブの袖口から切札とも言える赤い水晶を取り出す。
この水晶を使えば、一時的にだが身体能力や魔力が大幅に上昇する。
だが、イルの肉体では水晶の負荷に耐えられず、水晶の効力が途切れた後に、神経を削り取るような激痛が起きる。
なるべくならこの水晶は使いたくはない。
巨人と騎士達の様子を見て、使わざるを得ない状況を見極めることにした。



11 :マックス ◆BsGlQvuzhQ :2006/10/12(木) 23:15:15
>9
「お……?」
マックスは確かな手応えと同時に、予想外のダメージを受けていた。
ラジャリは吹き飛ばされはしたものの、空中で体勢を立て直すと、見事に着地をしてのけた。
だが、ダメージは確かに与えたようだ。額から血を流している。
ラジャリは分が悪いと見たのか、踵を返して逃走をはかった。
「……逃げるなら……」
彼は揺れる視界の中、走り去るラジャリの後ろ姿を捉えた。マックスの表情が苦々しげな笑みに変わった。
「……いや……もう遅いな……」
一歩足を踏み出す。揺れていた視界は更に揺れた。だがマックスの足は止まらない。
確実に視界が揺れていた。足腰はふらついていた。だが転ぶことはなく、足の勢いも増していく。
数秒経った頃にはラジャリを、もう十数メートル先の所までに捕捉していた。
「……大人しく……しろっ!」
一気に追い抜き、振り向き様にラジャリの両脚目掛けて蹴りを放つ。


12 :セシリア ◆TI6/2FuWqw :2006/10/18(水) 02:45:14
>9
氷は巨人の足を捉え、前進を阻む。
だがセシリアが次の一手を打つよりも、巨人の反応のほうが素早かった。
その視界にセシリアが映ったとたんに火球を吐く。
それなりに距離もあり、単発。避けるにあたって難となる事は何一つない。
だが、その威力は問題だった。最小限の動きでは直撃は受けずにすむが、余波が及ぶ。
セシリアは追撃を諦め、大きく横に跳んで火球の炸裂を回避した。

>「グアアアアァァァッ!!」
舞い上がった爆煙と土ぼこりが演習場を渡る風に吹き散らされ始める。
その瞬間、巨人の咆哮が轟いた。セシリアは魔石の力で風を起こし、強制的に視界を確保した。
晴れた煙の向こうには血を流しながらも足を前へ運ぶ巨人の姿があった。
血が出ているのは明らかに刀傷だ。誓音の音撃だろうか。セシリアは考えた。
だが、すぐに思い直す。誰がダメージを与えたかは関係ない。
足止めをしたはずの敵が何事もなく前進していることのほうが重要だ。

――何事もなく?いや、巨人の足からは煙が立ち昇っている。
それでようやく、自分の足ごと氷を炙って溶かしたのだと気づいた。
目指しているのは変わらずに本陣である。
「……ふむ」
セシリアは拳を顎にあてて少し考え込む。
妨害さえしなければ巨人はこちらへ攻撃を仕掛けては来ないというのは良くわかった。
つまり、何よりも本陣襲撃を優先させているわけだ。
では、知能が低そうな巨人が、何を持って本陣の位置を判断しているか。

軽く地を蹴って飛び上がり、そのまま本陣へ向かった。
着地はせずに並ぶ兵の頭上を掠めるように飛行する。
そして本陣を離れたセシリアの手には、旗手からもぎ取った皇国旗が握られていた。
旗は一流だけではないのでまだ本陣にも皇国旗は翻っているが、
目前でこれをちらつかせれば巨人の気は十分に引けるのではないかと考えたのだ。
「さあ、陛下はこちらにおわすぞ!」
セシリアは声を張り上げて巨人の目の前を何度も飛び過ぎた。

13 : ◆HpH6dBLcFw :2006/10/19(木) 04:11:12
>11
ラジャリの耳に背後から迫る足音が届く。
地面を踏み締め、蹴り付けるそのリズムは急速に接近してきた。
次の瞬間にはラジャリと並び、さらにその次の瞬間には前に出る。
>「……大人しく……しろっ!」
そして最後の一瞬、足音が止み、代わりに振りぬかれた足が空気を引きちぎる音が木々の梢を揺らす。

そう、丸太程度へし折りかねないマックスの蹴りは、ラジャリの足を刈ることなく『振りぬかれた』のだ。
逃げ出したときとは打って変わり、素早く跳躍して蹴りをかわしたラジャリの口元には笑みが浮かんでいた。
空中でマックスの肩に手を当て、着地と同時に腕を絡ませる。
マックスの蹴りの余勢、着地の反動、関節の反作用、全てを利用して――
「ぉおおおおっ!!」
ラジャリはマックスを投げ飛ばした。そのまま枝をへし折りながら、マックスは森を飛び出す。
良くて肩が抜ける、悪ければ二度とまともに動かなくなるような投げ方だが、
ラジャリの手にはそういった手応えはなかった。

「どこまでも化け物だな。……せいぜい化け物同士仲良くしていることだ」
そう言い残して森の中へ姿を消す。だがそこで膝をつき、崩れ落ちた。
出血が多すぎたせいで、意識が朦朧とし始めている。
「くっ、ここまでか……まぁ、時間稼ぎはアレがやってくれるだろうが……どうなるかな」
『アレ』と口にするのと同時に視線を上げる。重なり合った葉の隙間から、巨人の姿が見えた。
恐らくマックスはその視界に入るだろう。

>12
巨人は進む。止まる気配は微塵も無い。視界に映る旗は急速に大きさを増してゆく。
そして、視界から消えた。
ぶんぶんと左右に首を巡らせる。皇国の紋章が入った旗が飛び回っていた。
>「さあ、陛下はこちらにおわすぞ!」
そうか、ここが本陣か。なら次は――オーガスの打倒だ。巨人は即座に判断し、行動に移した。
目標であるオーガスを探す。…が。当然ここにオーガスはいない。
逃げ遅れている兵士達やマックスが視界に入る。
巨人は目に付くもの全てにて当たり次第に火球を吐き、手足を振り上げ暴れだした。

14 :巨人:2006/10/19(木) 15:25:28
おーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!

15 :誓音 ◆aGZ9OPSgQQ :2006/10/20(金) 22:02:52
振り上げられた刀は見事に腕を切断できなかった。
>「グアアアアァァァッ!!」
絶叫する巨人。
そして誓音はふっとんだ。
地面に着地する誓音。
どうやら思った以上に堅いらしい。
これは困ったものだ。
少々しかめっつらをする誓音。
するとどっからか声が響く。
>「さあ、陛下はこちらにおわすぞ!」
セシリアだ。
セシリアの機転で巨人は振り返る。
そしてオーガスを探し出す。
これはチャンスだ。
誓音は怪物の手を下に向け、力を蓄える。
そして巨人が暴れ出した。
誓音は灰色の怪物の手を白く輝かせる。
暴れるという行動は少なからずとも闇の属性を持つ。
即ち光の属性が有効と見た。
じわじわと怪物の手が灰色から白へと変化する。

-武洗白手の砲!発動。

武洗白手の砲、これは誓音が持つ大砲手の一つだ。
これは闇に犯されてる人間の闇その物を攻撃する砲。
対象物の闇の精神のみを攻撃し、浄化するため、
実際の肉体的ダメージはほとんど皆無に違い。
誓音は手を巨人の頭に向けた。

-雪光砲!

白い粒子状の砲が王に向かって放たれた。

16 :イル ◆uKCFwmtCP6 :2006/10/20(金) 23:28:41
>12>13>15

>「さあ、陛下はこちらにおわすぞ!」
一人の騎士がオーガス皇国の旗を持ち、旗を見せつけるようにして、何度も巨人の前を横切る。
巨人はその旗の動きに反応してか、何かを探すような素振りを見せる。
巨人が何かを見つけることができたかどうかは知らないが、近くにいた兵士達に向けて火炎弾を放ち、手足を振り回して暴れだす。

誓音が暴れる巨人の頭部を狙って、白い粒子の砲弾を放った。
白い粒子の砲弾は魔族のイルにとっては、非常に相性が悪いのか、見ているだけで気分が悪くなる。
巨人にあの砲弾が効くかどうかは分からない。
だから、巨人にはあまり効果がないと仮定して、イルは動いた。

イルはローブの袖下から長剣を取り出し、呪文を唱える。
イルの姿がその場から消えると、次の瞬間には、巨人に狙われた兵士達の目の前に立っていた。

兵士達を狙っていた火炎弾を、イルは魔力を込めた長剣を振るい、かき消した。



17 : ◆pPAOEY1pWs :2006/10/22(日) 23:12:49
ランべの呪文詠唱はいよいよ終盤に入る。
じわじわと魔力を上げるランべ。全てこの一発で決まるつもりだ。

そして…これで…

ランべは静かに目を閉じる。
思えばあの時途絶えるはずだった命だった。
あの修羅場とも言える壮絶な戦で死んでいった仲間の事を考えると自分は随分長生きしたものだ。

「(今更悔いなど無い…)」

ランべは目を静かに開いた。
ランべから見る巨人は、濁りに濁り最早そこに何者かがいるという事しか分からない。

強者必衰の理は余りにも残酷だった。

「(これで全てを終わらせる…)」

静かに微笑むランべ。


「(そしてこれで……お別れだ。)」


ランべは上空を見た。
分身のランべとローズは抱えられて以前そこにいた。
口を動かす分身ランべ。そしてそれを黙って聞き入るローズ。
ランべは…再度決意した。

18 :セシリア ◆TI6/2FuWqw :2006/10/23(月) 02:43:15
>13>15
巨人は周囲を飛びまわるセシリアをしばらく目で追っていたが、
不意に視線を下げ、何かを探すようなそぶりを見せた。
何かを見つけたのか、それとも見つからないゆえの癇癪かはわからないが、
すぐに大暴れを始める。

「花火を見たい気分ではないんだ、すまないが」
空中で旗を地面に向かって投げ、その勢いで一回転したセシリアは呟きながら左腕を構える。
旗が突き立つ。同時にセシリアも撃ちまくった。巨人本体ではなく、火球が狙いだ。
『演習』で兵が死ぬなど、これほど馬鹿らしいことはない。
ところかまわず撒き散らされた火球を次々に落としていく。
撃ち漏らしもあるが、それくらいはまぁ避けるなりなんなりしてもらおう。

セシリアが右手側の火球撃ち落し、真正面から飛んできたものを
半回転してマントで弾くと同時に白光が空へと駆け昇る。
巨人とじゃれている隙に誰かが攻撃を仕掛けたようだ。
なるほど足元から上に向かって放てば周囲の兵も巻き込まずにすむ。
セシリアは光が収まり繰らぬ内に、もう一度氷を放った。狙いも同じく足だ。
ほんの短い間しか足止めできないのは先ほど証明済みだが、
裏を返せばほんの数秒は確実に止められたということでもある。
今放たれた一発で片がつかなかった場合、その『ほんの数秒』で十分追撃は可能になる。

19 : ◆HpH6dBLcFw :2006/10/25(水) 15:46:53
>15-18
巨人が吐き出した火球をセシリアがことごとく撃ち落していく。
だが巨人はそれを気にかける様子も無く逃げ散る兵士を蹴り飛ばし、
暴れる馬を引っ掴んで投げ、火球を吐きまくり…
つまるところ何一つ変わることなく淡々と大暴れを続けていた。

だから、下方に白く光るものに気がつくのが遅れた。
そして、気がついてそちらへ目を向けた瞬間、
巨人はその光が誓音からの一撃である事を知覚することも出来ずに撃ち抜かれた。
痛みは無い。だが何か体が溶け落ち、萎んでいく、そんな不快感があった。
実際にいくらか小さくなっている事には気がついていない。
頭を振り乱して悶える巨人の足を、再び氷が覆う。
それでも巨人は苦悶する事をやめなかった。
凍りついた足が折れる。
前のめりに地面に倒れこんだ巨人はなおも足掻く。
――まだだ、まだ目的は果たしていない。

「ガァアアアアア――――ッ!!!」
両腕をついて上体を起こし、そこから飽きもせず火球を吐いていた巨人が大きく咆える。
脇腹から、二対の肢が生えた。先には指は付いていなかった。
体内の魔力が妙な干渉を起こした結果が、肉体に現れたのだろうか。
すねの中程から先がなくなった足も変化を始めている。
急速に長さを増し、その分太さを減じながら何本にも枝分かれし、
最終的には下半身全部がムチのような触手の塊へと変貌を遂げた。

巨人―であったもの―は元からあった両の腕と新たに生えた肢で体を支え、
背からも生えた触手を出鱈目に振り回し、辺り一体をくまなく薙ぎ払い始めた。
合間合間に火球を吐く事も忘れない。
兵士をふっ飛ばし損ねて地面を打ち据える触手が、盛大に土ぼこりを上げていた。

20 :イル ◆uKCFwmtCP6 :2006/10/25(水) 18:20:29
>18>19
誓音の放った白い光の砲弾が巨人の頭部に当たる。
その効果により巨人の体は若干ながら縮み、頭を振り乱して悶え苦しむ。
空を舞う騎士が苦しむ巨人の足下を凍りつかせ、巨人は前のめりに倒れた。

今が巨人を討つ絶好の機会なのだろう。
名も知らぬ兵士達がこぞって巨人に向かっていく。
だが、巨人の内包する魔力が変異し、さらに危険なものに変わっていくのをイルは感じ、その場から動かなかった。

>「ガァアアアアア――――ッ!!!」
二本の腕で上半身を支え続け、火炎弾を吐き続けていた巨人は咆吼を上げる。
巨人の脇腹から指の無い腕が生え出し、下半身からは触手を生やす。
巨人は巨人でなくなった。
上半身から四つの腕で体を支え、無数の触手のみとなった下半身と、背中から生やした触手をゆらゆらと漂わせている。
巨人の内包していた魔力に何らかの刺激を与えてしまった為に、このような変化を起こしてしまったのだろう。

「もう…使うしかないようですね…」
イルは手にしていた赤い水晶を飲み込む。
体の中で水晶が溶け、体に力がみなぎってくる。
イルは化け物に向かっていった。

化け物は触手を縦横無尽に振り回して暴れ、火炎弾も忘れずに吐いている。
どれだけの兵士達が被害にあったのだろうか。
近くにいたチェンバル国の兵士達は全滅していることだろう。

イルの目の前に触手が叩き付けられた。
土埃が煙幕のようにイルの視界を遮る。
イルは飛び上がって土埃の中から脱出すると、地面を叩き付けた触手の上に乗り、化け物に向かい走る。
触手の終着点、化け物の背中に到達すると、イルは魔力を込めて切味を増した長剣を、化け物の背中に振り下ろした。



21 :セシリア ◆TI6/2FuWqw :2006/10/28(土) 05:46:39
>19-20
光が失せ、巨人が苦悶する。その足を狙い過たず氷が包んだ。
だが巨人はその身を捩って身悶え続ける。
表面が澄み溶かしていた足がその動きに耐えられなかったのだろうか、
周囲を包んだ氷ごと砕けて折れ、巨人は地響きを立てて倒れこんだ。

巨人はそれでも体を起こし、火球を吐き続ける。
倒れこんだのを好機と見たか、一部の兵士が巨人へ向かっていったが、
彼らは自身が持っている武器が木剣である事を失念しているらしい。
「下がれ、あとは我らがやる!」
だが一喝された兵士らが実際に巨人から離れたのは、巨人の体に異変が起きてからだった。

虫の肢のようなものが脇腹から生え、両腕とともに体を支え、
下半身はばらばらと解れるようにして触手へと変化した。
そしてそれを出鱈目に振り回し始める。人や木や馬が軽々跳ね飛ばされていく。
その光景自体は先ほどとあまり変わらないが、頻度は数十倍だ。
何かを狙っているわけではなく、届く範囲内で闇雲に振っているようで、
草の根ごと抉られた土が舞い上がり、視界を遮っている。
さらに触手の隙間を縫いながら火球も吐き出している。
それを撃ち落したセシリアは、間髪要れずに指輪の魔石を起動した、
地面が隆起し、壁を作り出す。次いで鎧の魔石でその壁を凍らせる。
巨人の頭の位置が下がったため、ほぼ水平に火球が飛んで来るためだ。
撃ち漏らせば背後の味方に被害が出てしまう。

一応後顧の憂いを断ったセシリアの目に、土煙の中を巨人に向けて駆けて行く影が映った。
長髪、身長からすると女性だろうか。この状況下でわざわざ接近を図ろうというのだから、
何がしかの『手段』は持っているのだろう。とめる必要はないと判断したセシリアは巨人の後方へ回った。
のべつ幕なし振り回されている触手を先に何とかしないと、本体へ攻撃を届かせるのは面倒だと見たからだ。
左手を土煙に向かって大きく振る。突風が吹き抜け、舞い上がる土の中に一筋の道を作る。
はっきりと位置を確認したセシリアは、左腕を、今度は振り上げ、さらに振り下ろす。
土で出来た槍が幾本も天へ伸び、真空の刃がそこへ向かって放たれた。


22 :誓音 ◆aGZ9OPSgQQ :2006/11/01(水) 22:36:06
はっきりと分かる手応え

―効いた…!!

即座に次の攻撃に移ろうと取りかかる・
足が折れても足掻きに足掻く巨人。
ここまで来たら後は押すのみ。
しかし、戦闘とはいつも思いも寄らない事が起こる。
突如変化は始まる。
誓音の全身の肌に寒気が走る。
瞬く間に触覚の塊となる王。
誓音は唖然とする暇もなく背後に飛ぶ。
火球が襲ってきたからだ。
余りにも急な攻撃に避けきることはできなかった誓音。
誓音の怪物の手先に火が当たる。
「っ!!」
誓音は手先を見た。
白さに焦げの黒が混ざる。
誓音は暫くそれをじっと見た後、
巨人をしっかりと睨んだ。
ここまできたら最早救うも何もないような気がした。
しかしここで諦めたらお終いだ。
過去が声掛ける。

―殺ッチマエヨゥ

そう、
ファルコンとカイザーに救われたのにまた落ちてどうする。
誓音は一瞬歪んだ心蔵を手でうつと
軽やかに飛び上がった。
イルの魔力が恐ろしいほど上がる。
誓音は巨人に向けた手は相変わらずの白さを持っている。

「唸れ…」

-白虎砲!!

白き虎と化した砲が巨人の胸元へ飛んでいく。

23 :ホーリーバトル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/11/01(水) 23:43:06
>19-22
最早国王の状況は最早悲惨の一言であった。
足は折れ、その身は前へ倒れ、足掻くも何も出来ない状況。
まあ、嘗ての戦争の誇り高き勇者達が集団リンチ受けて、
魔術の力で強くなっただけの王様が無傷でいられる事はまず無いと思っていたが…。
まるで最後の悪あがきかのように暴れ続けている巨人をなんとも言えない表情でみつめるローズは呟いた。

「……酷い有様ね…」

そのつぶやきは呆れている様子が伺える。ローズを抱えるランべも黙り込む。
しかし、だからといってその目は完璧な勝利を見ている訳ではなかった。
二人は知っているのだ。
どんな生物でも窮地に追い込まれたときこそ恐ろしい物は無いという事と…

嫌な予感は大抵当たってしまうを。

>「ガァアアアアア――――ッ!!!」

猛獣のように叫ぶ嘗て王だった者。
そしてそいつの肉体に禍々しき変化が起こる。
脇腹に生えた四肢、そして次第にそれは肉体内で繰り返し起こる変化によって大きなものとなっていき…
王はあっという間に触角の化け物と化した。

「これは…」

思わずローズが何か言おうとした次の瞬間だ。
触角の化け物の触角の一部がもの凄いスピードでローズ達を襲ってきた。

「!?!!!キャァアッ!!」

思わずローズが叫ぶ。
しかしランべの分身はローズをいっそう強く抱きかかえるとまるで地上にいるかのように軽やかに左に飛び避けた。
ランべの分身のローブの端が少し欠ける。

ローブの端が欠ける?

一瞬それに寒気を覚える。
ローズはゆっくりと顔を上げる。そう、意識してないのにゆっくりと。
そして…そこに居たのは…

「――――ラン…べ…?」


半分肉体が欠けた、ランべだった。

ローズの顔色が変わる。
ランべは優しく笑う。

地上にいるランべは最後の呪文の一文を叫んだ。

「「Yo !God. It changes into the shuttlecock that brings my soul close to you and
it falls behind!」」


聖なる偉大なマリアの御加護!!!


ランべは巨大な白いマリア像と化すと、光の無数の粒子となり、巨人の餌食となった屍に宿った。

24 :ホーリーバトル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/11/01(水) 23:45:53
そしてランべの粒子を受けた屍は生き返る。
ローズは凄まじい光の中、自分を抱えているランべの目だけを見ていた。
そして気付く。

嗚呼…この男は…。

そして、生きが返った屍はイル、誓音、セシリアを助けようと生き返った兵達は巨人を押さえつけた。
聖なる御加護を受けた人間の力は凄まじく、
先ほどまで巨人の前ではただの虫けら当然だった者達の力は、まるで狩る側になったかのように豹変していた。

ローズを抱えていたランべに罅が入ったのがわかった。

25 : ◆HpH6dBLcFw :2006/11/02(木) 05:10:55
>20
大きく振り上げられた触手の一本が地面を激しく叩く。その上に、何かが乗ったのを巨人は感じた。
すぐさま触手を振り上げてそれを払い落とそうとしたが、その反動すらも利用して一散に駆け寄ってくる。
それがオーガスの手の者―イルであると気づいたときには、その姿は視界から消え、
次の瞬間には背中を激痛が走りぬけた。
「ゴガァァァァァァッ!!」
痛みに身を捩り、背に乗っていたイルを跳ね飛ばす。
長く深く走っていた傷は、薄く煙を上げながら見る間にふさがっていく。

>21
一層激しく振り回し始めた触手の一部が、動きを止める。同時に再びの苦痛。
セシリアの生み出した土の槍によって、下半身部分の触手が串刺しにされていた。
さらに新たな痛み。風の刃が土の槍ごと触手を一気に切り飛ばしていく。
巨人は反射的に残っている触手を振るい、土塊と触手の切れ端をまとめてなぎ払い、
セシリアへ叩き付けた。

>>22-24
後方のセシリアに気を取られている隙に、巨人は完全に兵士たちに囲まれていた。
これまでそうしてきたように、触手を振り回して跳ね飛ばす。
だが、これまでとは違い、跳ね飛ばされた兵士たちはすぐに起き上がり、徐々に包囲を狭めていく。
すぐに一人の兵士が巨人の肢に取り付いた。巨人は肢を振ってそれを振りほどく。
その間に別の兵士がほかの場所に取り付く。
いかに強化されているとはいえ、一人一人では巨人に適うべくもない一兵卒だが、
取り付き、振りほどかれ…と繰り返すうち、巨人の動きは明らかに阻害され始めた。

巨人は先ほど氷から抜け出したように、自分の足元に火球を吐き一気に脱出しようと、大きく胸を反らせ息を吸い込む。
そして体を振り戻した瞬間、その胸元を誓音の技が襲った。同時に火球が炸裂し兵士を吹き飛ばしたものの、
先ほど感じた不快感がより強く巨人を苛む。

「ゴオオオオオオアアアアアアッッッ!!」
一際大きく咆えた巨人の傷が一気に治癒する。――が、それに伴って全体が徐々に萎んでいく。
暴走した魔力は活動の源であると同時に、身体を構成している一部であるため、
急速な身体の再構築によって失われた魔力の分だけ体積が減っているのだ。
やや小さくなったながらも完全に元の姿を取り戻した巨人は、
回りに群がる兵士を触手で遠ざけはするが、しかし動こうとはしかった。

今、巨人と化した王の脳裏にあるのはオーガスの打倒、それのみである。
しかし思考力に乏しいながらも現状の戦力差ではそれが困難であることは理解できた。
(そもそもオーガスがいる場所を間違えているわけだが)
だが、持ち得るすべての手段を用いて、オーガス打倒を果たすという目的は何があっても曲げられない。
――では、どうすべきか。
『持ち得るすべての手段』、その最後に置かれたものをここで使うより他はない。

巨人の体内を魔力が駆け巡る。
兵士達を跳ね除け続ける間にも魔力の加速はとどまる気配を見せない。
やがて巨人の身体が小刻みに震えだす。鍋蓋が蒸気でカタカタと音を立てるように。
放っておけば今にも『蓋』を跳ね飛ばして、何かが弾けだしそうな様子だった。

26 :イル ◆uKCFwmtCP6 :2006/11/04(土) 22:27:49
>21->25
確かな手応えがあった。
化け物は苦悶の叫びを上げて触手を激しく振り回し、痛みに身を捩らせる。
化け物が激しく動く為、その場に立っていられなくなった。
イルは軽やかに跳躍し、化け物から離れた地面に着地する。

オーガス騎士達の化け物に対する攻撃は止むことはない。
激しく振り回される触手に大きな土の槍が突き刺さり、突き刺されて動かなかった触手を、土の槍ごと真空波が切り飛ばす。
空に忌々しき巨大な聖母の像が現れ、光の粒を戦場にばら蒔く。
倒れた兵達の屍に光の粒が浴びせられ、兵達は死者の国から舞い戻り、再び化け物に挑んでいく。
人間達にとって聖なる加護のバックアップを受けた為、死ぬ前よりも格段に強くなっている。
今度は簡単にやられることは無いだろう。

化け物は、自身の体に張り付いてくるゾンビ兵達を振りほどこうと触手を振り回す。
ゾンビ兵達は振り払われるものの、すぐに化け物にまた張り付きにいく。
そのことに煩わしさを化け物は感じたのだろう。
ゾンビ兵達を一気に焼き払おうと火炎弾を吐く体勢をとる。
火炎弾を吐こうとした瞬間、誓音の虎の形を模したエネルギー体が化け物に当たった。

>「ゴオオオオオオアアアアアアッッッ!!」
化け物は大きな叫び声を上げると肉体を再生させる。
代償として肉体の大きさが縮んでいるが、暴走した魔力が消費している為であるからだろう。
だが、化け物の内包する魔力が急激に高まる。
残りの魔力を無理矢理に高めるそのやり方。
あれでは肉体が耐えきれずに爆発してしまうだろう。

「自爆を狙っているのですか?」
化け物の体が小刻に震え出す。

「そんなことはさせません!!」
イルは化け物に向かって走り、先程と同じ様に触手に飛び乗って、化け物の体を走る。

「その魔力、貰わせていただきます」
イルは化け物の魔力を無害な形で大気中に放出するべく、長剣を化け物の背中に突き刺そうとした。


27 :セシリア ◆TI6/2FuWqw :2006/11/07(火) 14:05:27
>22-26
隆起した土が触手を縫い止め、動きを止めたところで風の刃が根元からそれを切り飛ばしていく。
巨人は切断された触手が地へと落ちる前に残った触手を水平に振り、
触手の切れ端と抉れた土をまとめてセシリアへ向けて飛ばした。
セシリアはその場でくるりと一回転してマントを大きく振る。
巻き起こった旋風が、飛んできたものを弾き飛ばす。周辺に盛大に土煙が立ち、また視界を塞いだ。

もう一度風を起こして土煙を払うのと、光るものが戦場に降り注いだのはほぼ同時だった。
上空を見上げると聖母像が輝いている。いぶかしみながら視線を水平へ戻すと、
光を浴びた兵士たちが起き上がるのが見えた。折れた腕を揺らし、血の跡を引きずって、
兵士たちは巨人へ向かってゆく。すぐに触手で跳ね除けられるが、即座に起き上がり、また巨人へ向かう。
程なくして巨人の足元は兵士たちに完全に押さえ込まれた。
巨人は煩わしげに大きく身をのけぞらせる。火球を吐いて爆風で兵士を一気に散らすつもりだろう。
反らせた身体を勢い良く前へ戻す。その瞬間、白い光を曳いた虎がその胸元へ飛び込んだ。
同時に火球が炸裂し、兵士と地面を一気に吹き飛ばす。

吹きぬけた風が土煙を運び去った後には、身悶える巨人の姿があった。
大きく咆哮し、身を捩る。と同時に切り落とした触手が次々と再生していった。
それに伴って肉体が縮小していく。回復に要するエネルギーは身体を分解することで得ているらしい。
吹き飛ばされた兵士たちがまた巨人に寄って行くが、巨人は密度を取り戻した触手の攻撃でそれを寄せ付けない。
しかし前進を再開するかと思われた巨人はその場にとどまり、ただ寄ってくるものを跳ね除けていた。

が、すぐにその身体がひきつけを起こしたように震えだし、内在する魔力が急速に膨れ上がるのが感じられるようになった。
「…さしもの陛下と言えどこれに巻き込まれては――」
いや、たぶん無事でいるだろう、とセシリアは思ったが、兵や自分らが無事でいられる自信はない。
なんとしても食い止めなくてはならない。すぅ、と細く息を吸った。
鎧と腕輪とマントの留め金の石がそれぞれ光を放つ。
「ぃ行けぇっ!!」
セシリアが叫ぶと同時に、氷片混じりの旋風が巨人の足元から吹き上がった。


28 :誓音 ◆aGZ9OPSgQQ :2006/11/10(金) 22:11:09
多大なる猛撃。
復活する兵。
それは、どこか幻想的に感じられる。
誓音は驚いた。
何が起きたのか分からない。
一時的でも、
人が生き返るというのは
そう簡単な事ではない。
兵に抑えられる王。
こんな異様な光景の中、
誓音は王が突如震え始めたのに気付く。
この流れ。
このパターン。
誓音は察した。

「自爆する気ですか…!?」

誓音は地面に手を当てた。
イル、セシリアもなんとか止めようとする。
そして誓音も。
地面が白く輝く。
「我!天神に捧ぐ!」

―白柱砲!!

そして次の瞬間王の胸に一筋の光が地面から出、
王の心臓を貫いた。
最後の精神へのトドメのつもりだ。
一瞬にして
抵抗力を無くさせ神へ屈服させようとする光は、
王を貫き天高く舞い上がる。
誓音は王を睨んだ。

29 :ホーリーバトル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/11/10(金) 23:08:38

地上の激闘の中、宙は静かだった。

「……ランべ?」

名前をもう一度呼ぶ。しかしランべは何も語らない。目についた十字の罅。
ローズはその罅を見たことがあった。

――それは、医学本に記されたある病気に犯されてる証。
その病は名前は忘れたが確か原因不明の聖病の一つで、よく歴代の英雄達がなると言われており、その症状は…

身体の中をじわりじわりと蝕み、最終的には十字の罅が入り砕け散るという物。

ローズは震えた。そしてスッとランべの顔に触れる。
するとランべのローズを抱えていた腕が砂となり堕ちた。
そしたらローズも堕ちる。

しかしローズは綺麗に宙を一回転するとローズは地面に着地した。

―ストンッ…。

着地し暫く呆然とする。
そして、いずれランべの残っていた身体は灰となり次々にローズの頭上に振ってきた。
気付けば本物のランべも灰と化していた。
戦場の中、ローズだけは水を打ったかのように静かになっていた。

…そしていずれ灰と一緒に手紙が振ってくる。

暫くじっとした後地に堕ちた手紙に気づきそれを拾い上げるローズ。
自爆しようとする巨人。それを止めようとするイル。そしてローズは手紙を開いた。
そしてローズは、そこにあった文字に目を見開く。
そこに書かれた文字の一つ一つを拾い上げる。

――ランべ…貴方…。

「ロ、ローズ殿!!」

するといきなり死んだはずの暗殺者の剣士が駆けて来た。

30 :ホーリーバトル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/11/10(金) 23:13:40
気付けばマリア像の力を受けた兵達の傷が無くなっている。
暗殺者はおどおどした様子でローズに聞いた。
「い、いいい一体何が起きたんですか!?ききき気付いたらこの状況でありまして。」
「黙れ。」
そう一喝するローズ。それに暗殺者の顔は固まる。
しかしそんな暗殺者に目もくれず、ローズは手紙を丸め剣を抜いた。

「…全く…かっこづけにもほどがあるわね…。」

そう呟くと巨人を鋭い眼光で見る。
そして次の瞬間、ローズは薔薇の種を数個地面に落とす。(>>25)
そして、水筒の水を剣の刃にぶっかけながら、先ほど語ったランべの言葉をローズは思い出した。。

『絶対的不利な状況の中、嘗ての歴代の戦士達に勝利を掴ませた力を知ってるか?』

…それは…。

"大切なモノを護るという意志!!"

そしてローズ種に向かって剣を突き刺した!!

――ザクッ!!!

「「毒炎の赤き薔薇!!発動!!」」

そう大声で叫ぶ。そして次の瞬間地面に一直線に亀裂を入れながら赤い薔薇が巨人へ暴れ狂いながら襲いにかかっていった!
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
毒炎の赤き薔薇
対象者に蔓をからみつかせ、炎上する薔薇。

31 : ◆HpH6dBLcFw :2006/11/13(月) 02:53:19
>26
周囲にいる兵士達を跳ね飛ばし続ける触手に、イルが飛び乗り、走る。
先ほどとまったく同じに巨人の背まで駆け上り、剣を振り下ろした。
切っ先が深々と瀬に埋まる。巨人は即座に触手を伸ばしイルを投げ飛ばした。

>27-30
その瞬間、胸板から背に刺さった剣までを大地から立ち昇った白い光が貫き通した。
完全にイルに意識を取られていた巨人にはそれを避ける術などなかった。
自らの黒々とした部分を照らし出されるのを嫌がるかのように身を捩る巨人へ、
さらに吹雪と炎が襲い掛かる。烈風に吹き上げられた氷片が巨人の全身をくまなく切り裂き、
踊る炎が血の吹き出す傷口を炙る。血と肉の焦げる臭いもまた、
氷片とともに風に巻き上げられて行く。

それぞれが多大な打撃を巨人にもたらした。
負った傷を治癒しなければ魔力が高まりきる前に死に至る可能性がある。
しかし、傷を治すには魔力を消費する。
魔力を消費しすぎると、自爆の威力が小さくなってしまう。
巨人は傷を治癒しないことを選択した。
流れ出る血の量と比例してますます魔力が高まっていく。
ほんの数秒で、針で突付けば破裂するのではないかというほどまでになった。

そして、実際に弾肩口の辺りで小規模な爆発が起き、血と魔力が溢れ出た。
もちろん誰かが針で突付いたわけではない。
深手を負った体は、魔力を循環させ増幅する器としての強度を持たず、
高まった魔力の圧力に負けてしまったのだ。
開いた水門から水が流れ出ていくように、巨人の傷口から勢い良く魔力が流れ出してゆく。
やがて、巨人の身体は砂と化して崩れ落ち、内部に残っていたいくらかの魔力が一気に吹き出して、
跡形もなく吹き散らされた。

あとにはチェンバル王が倒れていた。かたわらには巨人の背に刺さっていた剣が突き刺さっている。
連合側の王の一人がその姿を見つけ、即座に号砲を撃たせた。
――総大将の撃破による、演習の終了である。
やがてチェンバル軍の近衛と典医がやってきて王の身体を調べ始めた。
気を失っているだけとわかると、すぐに王を運んで本陣へ戻っていく。
とりあえずの区切り、というわけである。

『あとのこと』に関してはまた別の話だ。
もっとも補償にいくらかかった、などという話をわざわざ聞きたい者もいないだろうが。

他に言うべきことがあるとすれば――
チェンバル王の器では未来永劫オーガスに勝つのは無理であるということだけだった。


32 :イル ◆uKCFwmtCP6 :2006/11/13(月) 13:50:01
>27->31
イルは化け物の背に長剣を突き刺すことができた。
そして、これから魔力を放出させようとする矢先、化け物がイルに触手を向けてくる。
イルが触手に気付いた時には、触手はイルを掴み、大地に投げ捨てていた。
イルは地面に叩き付けられる前に、魔力で体を包み込む。
魔力が衝撃を緩和し、激突の際、多大なダメージを負うことはなかった。

イルは身に覆った魔力を消し去り、再び化け物に挑もうとする。
だが、他の騎士達が化け物に対し、大規模な攻撃をしており、迂濶に攻めていっては巻き添えを喰らってしまう。
イルは騎士達の連続攻撃の切れ目を待つことにした。

連続攻撃に切れ目が現れ、イルは化け物に向かう。
化け物の体は今にも張り裂けそうな程、魔力が膨れ上がっている。
魔力を放出させて助けようとするなど、もう不可能である。
殺すしかないと、イルは思った。
だが、事態はイルの予測とは裏腹に、良い方向に向かっていくことになる。

化け物の傷口から小規模な爆発が起こり、爆発が起きた傷口から、血や魔力が流出する。
その流れは止まることはなく、魔力が流れ出るに従い、化け物の体も砂に変わっていく。
化け物の体が全て砂と変わった時、残った魔力が弾け、化け物の体は跡形もなく消え去った。
化け物が居た場所には、チェンバル国王が倒れていた。

模擬戦終了の合図の号砲が鳴った。
チェンバル国王の下に側近等が近付いて、国王を調べた後、国王を自陣に運んでいく。
イルは地面に突き刺さった長剣の下に行き、長剣を地面から抜き、ローブの袖口に入れた。

イルは誓音の方に歩いていく。

「これで私達の仕事も終りでしょう。
 私達も本陣に戻りましょう」
イルは誓音にそう言うと、オーガス軍の本陣に向かい歩いていった。



33 :セシリア ◆TI6/2FuWqw :2006/11/18(土) 15:37:20
>31-32
渦を巻いた風が勢いを増す直前、白光が巨人を貫く。
間髪を入れずに風が氷とともに荒れ狂う。
そこへ、誰が放ったものか炎が纏わりつき、氷で引き裂かれた巨人の身体を焼く。
背に刺さった剣が、炎を反射してぎらぎらと光っていた。

風と炎が収まりかけ、巨人の姿が見え始める。
黒く焦げた皮膚の隙間から赤い血と肉が覗いていた。
さっき見せた回復力であれば、おそらくこの傷も瞬時に塞げるだろう。
だが巨人はそうしようとはしなかった。
傷口から血があふれる。その流れ出た分を補うかのように魔力が一気に膨れ上がる。
セシリアは魔石を構えた。竜巻で巨人を上空まで吹き上げ、そこでもう一撃食らわせるつもりだ。
だが、風が渦を巻き始める直前、巨人の身体が弾けた。

――間に合わなかった。セシリアはそう思った。だが予想していた衝撃は来なかった。
見れば弾けたのは肩口だけで、そこから血と魔力が流出している。
恐らく、高めた魔力を物理的な力に変換して放出するのに体の強度が追いつかなかったのだろう。
肩の傷から始まった崩壊は全身に及び、やがて砂となって崩れていった。
身体の中心部に残っていた魔力も砂の器を破って弾け、風となって散っていく。
セシリアはマントを口元に当てて砂が運び去られていくのをやり過ごし、
それから草や砂が波紋状に広がる中心に眼をやる。
そこに倒れていたのはチェンバル王だった。
どういう経緯でかは知らないが、恐らく何がしかの術を施されたのだろう。
先陣を切るために、自ら進んで。
伝え聞く王の気質ならそれくらいやるはずだ。
そういう気質自体はセシリアは嫌いではなかった。
(それによってこうむった迷惑を許せるほどではないのだが)

程なくして周囲に舞っていた砂埃が収まり、視界が晴れる。
ほぼ同時に号砲が鳴る。演習終了の合図だ。
すぐに連合軍のほうから馬車を連れた一部隊がやってくるのが見えた。
倒れている王の身体を改め、それから馬車に乗せて後送していく。
この模擬戦は日程の最後、つまり今回の演習はこれですべて完了というわけだ。

「やれやれ、再編にどれほど手間を取られるか……」
セシリアは振り返って呟いた。
騒動の大きさの割には被害は少なくすみそうだが、
使い物にならなくなった兵や装備が皆無というわけではない。
そしてそれらの調達にはまた予算がかかる。
抗魔戦争からまだ間もなく、国土の復興にも同様に予算を取られている現状で、
速やかな再編は望めないだろう。

だが――多くの兵が、本物の死線を潜った。
今回はそれで良しとしなければならないだろう。
経験は金を積んで得られるものではない。
そしてその経験は、これから先起こるであろう戦い、
恐らくは、あるもの全てをかき集めてみてもなお足りない、
そんな戦いへむけ、小さいながらも確実に有利な材料のひとつになる。

セシリアは空を見上げた。
そんな小さな成果を、一体いくつ積み上げれば届くものだろうか、と考えながら。

34 :名無しになりきれ:2006/11/21(火) 22:42:57
正義とはなんぞ

35 :誓音 ◆aGZ9OPSgQQ :2006/11/23(木) 00:14:56

チェンバル王に当たった光は胸を貫き、
そしてチェンバル王は燃えていった。
しかしそれでもチェンバル王は挫けない。
王はなんとしてでも自爆する気だった。
まさに満身創痍だ。

「っ…!!」

誓音は防御壁を出そうと構える。
しかしそれは無駄な行動となった。
魔力の循環が上手くいかなくなった国王が自爆する前に魔力漏れをしたのだ。
国王はみるみるうちに元に戻った。
それと同時に鳴り響く模擬戦終了の合図の号砲。

模擬戦はこうして終わった。

呆然と立ってた誓音にイルが話しかける。

>「これで私達の仕事も終りでしょう。
> 私達も本陣に戻りましょう」

「・・・そうですね・・・。」

ぽつりとそう言うと誓音は本陣に向かう。

その後、チェンバル王がどうなったかは誓音は知らない。

36 :ホーリーバトル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/11/29(水) 00:44:00
薔薇の蔓は巨人を抑えつけ、紅く燃え上がった。
しかしそれだけじゃ収まらない事ぐらい重々承知だ。
体内の魔力の強力な荒れを感じ取るよローズは剣を腹に狙いを定めた。
本来ならば頭に投げつけて殺してやりたいところだが、今回はそういう訳にはいかなかった。
狙いをしっかりと定めるローズ。そして身を反らした!

…が、

―パンッ!!

血管が弾ける音が響く。
「…!?」
ローズは身を反らしたまま刀を落とす。目の前に現れたのは血の赤い大木だった。
大量の血と魔力を吹き出し小さくなっていく王。
ローズは暫くそれを無表情でじっとみると固まっていた腕を下に降ろした。
「…魔力…漏れ……ってやつですか…」
そばにいた暗殺者が呟く。
要するに王の身体は自分の中の巨大な魔力の変化についてこれなかったのだ。
ローズは暫く黙り込むとため息を一つ付き腰に手をついた。
そして暫くぐいっと目を抑えると地面に堕ちた刀を拾い、王に背を向ける。

「ロ、ローズ殿…どちらへ!?」
「家へ帰るわ。」
「え!?雇い主様の家へですか!?」
「…何仰ってるの?私の家よ。もう私は貴方たちみたいな人間に一切触れたくもないわ。」
「い、いや!でも貴方様が消えてしまわれたら…わ、私は、雇い主様にどのように報告すれば…!!」

慌てて訪ねる暗殺者にローズは一つため息をつくと暗殺者の方へ振り返り言った。

「そうね…薔薇騎士ローズは天下の皇帝騎士様様を殺そうとした己の罪の意識に芽生え、
それを償うために『神に最も近い不条理』を殺しに旅立ったとでもお伝えしておけば。

きっと貴方の雇い主様はさぞ、愚かな女の改心を知り顔を青ざめてお喜びなるでしょうし。」


37 :ホーリーバトル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/11/29(水) 01:15:14
そう言うとローズは再度背を向け歩き出す。
ローズの発言を聞き顔を青くする暗殺者、鳴り響く号砲。
そして次の瞬間風が吹いたかと思うと、足下にローズがくしゃくしゃにしたランべの手紙が張り付いた。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
拝啓、薔薇騎士ローズ様へ

ひさしぶりだな、ローズ。
あの戦い以来、お前が様々な場所、時間を彷徨い歩いているという事を風の噂で聞いている。
お前にはどうやらまだあの戦いの傷が残っているようだな。無論、それは私も同様だ。
あれ以来私は戦に出る度にその傷が疼き、剣を握る手が震える。
しかしそれに耐えても戦に出るのが戦士たるもの、
私はいつもその手の震えを抑えながらあの後も戦に出てきた。しかしだ。
抗魔戦争の時だけは違った。
手の震えはなかった。心臓の鼓動が激しくなることもなかった。

ただ、剣を握る気にならなかったのだ。

そして、悟った。
これは私が死んでしまった事を。
嘗ての勇ましき戦を憎み、愛した男であったランべは死んだのだと。
それならば今の私は存在することに意味など無いだろう。
私はそう思い、自ら命を絶とうとしたの…

だ が、

突如状況は一変した。絶対者の情報が入ってきたからだ。
絶対者の話を聞けば聴くほど絶対者はどうもあの悲劇の根本のような気がしてならない。
そして私は絶対者となんらかの接触をするべきだという考えに至った。
しかしだ、私は先ほど書いたようにもう戦士としては使い道は無い。
そこでお前の力を借りようと考えたのだ。

38 :ホーリーバトル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/11/29(水) 02:07:31

そうと思えばまずはお前を捜さなければならなかった。
しかし私はお前とは戦上の関係しかない故、家も知らない上、
お前は彼方此方の戦に顔を出す故、なかなか接触が出来ない状況。
なので私は情報を少々操作し、餌を撒かせてもらうことにした。
それがオーガス皇帝騎士暗殺だ。
何、お偉いさんと皇帝騎士に近い人間をちょっくら監禁して化けなければならなかったが
それぐらいは腐れ縁の仲間と一緒にやれば容易い。

そして案の定君は網に掛かってくれた。

それを知り私は大層愉快になった。
やはり人とはいつ騙しても楽しいものだ。
こうなればさらに騙すのが男という者だろう。
そこで今度は私が死ぬという小芝居をする事にした。
まんまと騙されたか?ん?ん?そーれ悔しがればーかばーか。

ま!どうせお前の事だ!人一人殺すのに沢山死者を出すと思って蘇生術も死ぬ前にしてやってやると思うからそれでチャラにしておけ!

…と、言うわけで私は生きている。
取りあえず今回はお前が何処にいるのかいつでも分かるよう超強力な探知魔法を付け、いつでも呼び出せるようにできた事だし、
(実はこの手紙の封筒を開けると魔法が掛かるように設定しておいたのだ。)
絶対者の存在を知らしただけでも十分な収穫だろ。
俺は取りあえずここらへんでドロンする。
また強制的に呼び出すと思うがそんときはよろしく。


では、また絶対者編で会おう!

PS.人とはそう数年で変わるものじゃないぞ?ローズ。

                       Byランべ

39 :イル ◆uKCFwmtCP6 :2006/11/29(水) 23:13:21
合同演習は終った。
暗殺者のことはオーガスに知られず、チェンバル国王が化け物へと変化したのは、魔力の暴走による事故として処理された。

「くそ……そんな面白そうなことがあったんなら、この俺も遊びに行ってやれば良かったぜ……
 あんまり楽しめそうにないと思ったから魔界に残ったのによぉ……」
地上から帰ってきたイルの土産話を聞いたFALCONは、本当に悔しそうに言った。
サタンとの戦いの後、魔界に帰ったFALCONは、絶対者という底の知れない強敵と戦う為、厳しい修行を日夜行っている。
今回の合同演習の一件は、現在のFALCONの強さを試す、絶好の機会だったことだろう。

「はぁ……FALCONって本当に戦うのが大好きなんだね」
イルは呆れたように言った。
イルはFALCONと一緒に修行をするのは好きだが、戦うことは余り好きではない。

「くくく……当たり前だろ。
 戦闘民族の血を引く俺にとって、戦うことは最高の喜びの一つなんだ」
FALCONは自慢気に答える。
その予想通りの回答に、イルはため息をつく。

「そんなんじゃ、絶対にいつかまた死んじゃうと思う。
 FALCONは魔界でやることがあるんだから、死んじゃいけないの。分かってる?」
現在、FALCONは魔界に領地を持つ魔王の一人に数えられている。
七つの大罪を司るような大魔王ではないが、
ガストラ帝から魔界を救ったことや、仲間と共にサタンを撃退したということで、他の魔族達に高く評価されているのだ。

「あぁ……分かってるさ……
 俺が死ぬ時はな、限界まで突っ走っていった後だ。
 何があっても、俺は立ち止まらないっていう強敵との約束があるんだからな……」
FALCONは着ていた黒いコートのポケットから、黒く塗られたサイコロを取り出す。

「俺は……必ず大切な奴らを守ってみせるぜ……なぁ、ザジン……」
FALCONは黒いサイコロを握り締めながら、あの世にいる強敵に届くよう祈りながら囁く。
そんなFALCONを、イルは暖かい目で見つめ、ずっと支えていこうと心の中で誓ったのであった。




40 :名無しになりきれ:2006/12/08(金) 18:27:20
カイザーは?

41 :名無しになりきれ:2006/12/10(日) 22:41:37
人が来ない・・・・

42 :第六部プロローグ ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/15(金) 14:42:08
抗魔戦争から一年の後、法皇庁は黙示録発動を宣言。
時同じくして七人の御使いが天界より下り、同盟諸国に勧告する。
彼らの要求は、皇国及び同盟諸国の即時武装解除と天界への無条件・全面降伏。
これを不服とした皇帝オーガスは同盟軍全軍に徹底抗戦を指示、水面下で「絶対者」討伐隊の出立を促す。


――オーガス城――
猶予として人界に与えられた一ヶ月が過ぎると、天界の軍勢約三万が皇国首都オーガスへ降下を開始した。
対する皇国軍は、大陸随一の実力と名高いオーガス騎士を先鋒とし、城内・城下に防御線を敷く。
天使軍前線は、空を舞う重装歩兵と戦車隊。
一度戦端の口火が切られると、皇国軍の長弓兵が放つ矢と、天使が投擲する魔法の槍とが宙を入り乱れる。
矢と魔法の雨中を掻い潜り城壁へ取り付いた天使たちと、皇国軍兵士たちとが激しく切り結ぶ。
天使軍が目指す場所は唯一つ、皇帝騎士オーガスの座す玉座の間だ。

空中からの攻勢に加え、城下へ着陸した戦車隊が門前に殺到する。
彼らと抗するのは皇国軍最強戦力、オーガス騎士団。


――同刻、フレゼリア城――
教会派に占拠されたフレゼリア城門前へは、
法皇庁勅令により国外追放処分となった、女王ヴェスタのクーデター軍が迫っている。
女王を支持するかつての重臣たちが、同じく女王派の軍人らや農民兵を束ね上げ、反乱軍を組織していたのだ。
反乱軍は装備こそ教会派に劣るが兵力では上回り、士気も高い。
高度に訓練されたフレゼリアの教会騎士団を農民軍の人海戦術で打ち破ると、遂に城下へと達した。

オーガス追従を公言した女王を追放し天界と法皇庁に与した貴族・司教たちは
自軍の劣勢を目の当たりにすると跪き、神に祈った。
「天に召します我等が父よ、どうか! 神徒に弓引く不信心者の軍勢に、今こそ鉄槌を!」
祈りが通じたためかは定かではない。が、彼らの望み通りに天使軍はフレゼリアに下った。

城門に押し寄せていた農民軍の破城槌が、雷に打ち砕かれる。
周囲の兵が雷撃にたじろぎ退いた隙間へ、突如として現れる天使の一団。
各々が銀の鎧で身を固め、剣を手に手に反乱軍と対峙する。
天使の人数はたった数十人と然程も多くはないが、聖魔力を纏い金色に輝くその姿、威圧感は万の兵に値した。
彼らを前にして、農民兵たちは更に後退する。
攻勢は滞り、それまでの勇ましい雄叫びが沈黙とか細い悲鳴に成り代わった。
勝ち戦の昂揚感を奪ってしまえば、
個々人は急ごしらえの木槍か鍬、鋤を一本抱えただけの、兵法も剣も知らない、只のしがない農夫ばかりだ。

後退は留まるところを知らない。特に皆が恐れをなしたのは、一団の先頭に立つ二人の天使だった。
どちらも他の天使とは違っておよそ異様な風体をしているが、二人の尋常ならざる存在感に誰もが気圧された。
緊張に耐え切れず、群集の内の何者かが先頭の天使へ弓を射る。
それに続いて気を取り戻した者達が、天使たちへ次々と弓を射、石を投げつけ始める。

43 : ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/15(金) 14:43:35
【同盟軍所属のコテさんはオーガス城、
天界所属のコテさんはフレゼリア城から開始して下さい。
各自プロローグと戦闘シーン(これは自由)投下をお願いします。

全員のレス投下が確認されたところで各勢力召集を行います。
敵はNPCなので、決定リールでどんどん狩ってしまって下さい】

騎士スレ避難所4
http://etc3.2ch.net/test/read.cgi/charaneta2/1164892156/l50

44 :名無しになりきれ:2006/12/15(金) 14:44:24
またフレゼリアかこの男は

45 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2006/12/15(金) 19:57:14
>42
青々とした大空に程良く白い雲が浮かび、太陽がそれを照らす。
大陸には草木が生い茂り、所々に街や村が見受けられる。
風は緩やかに流れ、人肌には心地良い。

白い大きな翼を羽ばたかせ、雲を割る一つの影があった。
「カイザーさん、絶対者なんて本当にいるんですかね?」
ペガサスが暢気そうな声で、カイザーに話し掛ける。
「俺も信じがたいが、天界の動きが答えだろうな。
 絶対者がいなかったら、あんな行動をする意味がない」

『あんな行動』というのは天界が人界の全面降伏要求をした事である。
一ヶ月という猶予期間を設け、人界に考えさせる期間を与えた。
無論、オーガスがそのような天界に都合の良い要求を呑む筈もなく、人界は戦いの準備を始めた。
だが一ヶ月というものは、何もしないには長いが、何かをやっていると瞬く間に過ぎてしまうものだ。

今日で猶予期間は終わる。つまり、明日から天界との戦争が始まるのだ。
「そのはず、なんだが…」
カイザーは少し先を見ている。
大地には先の戦争での損傷も回復させて本来の姿を取り戻したオーガス城があり、
そして
>皇国軍の長弓兵が放つ矢と、天使が投擲する魔法の槍とが宙を入り乱れる。
>矢と魔法の雨中を掻い潜り城壁へ取り付いた天使たちと、皇国軍兵士たちとが激しく切り結ぶ。
どう見ても戦いが始まっている。

「…カイザーさん、もしかして計算間違えたんじゃ…」
「そんなわけあるか、31日間ぐらい数える事はできる」
「……先月は30日で終わりです。」
「………」

そんな会話をしていると、一本の槍がペガサスの足を翳めた。
「ちっ、天使がこっちに気付いたようだ。
 俺が応戦する。お前は回避行動にだけ集中しろ!!」
「分かりました!」

カイザーが剣を手に取り戦闘体制に入った時には、10人の天使が周りを取り囲んでいた。
オーガス城への攻撃を優先させるため、最小限の天使がこちらに送られている。

10人の天使が一斉に魔法の槍を放った。
ペガサスは急上昇し、その攻撃を回避する。
そして、一人の天使が上を見上げた時、その天使の視界が闇に包まれた。
カイザーがその天使の顔面を蹴ったのだ。
天使は地面に落ちる。そして、蹴った反動を使ってカイザーは次の天使の元へと跳んだ。
魔法の槍が放たれるが、右手に持った剣を振るい魔法の槍を掻き消してゆく。

そして1人の天使が翼を斬られ、地面に落下してゆく。
続いて、落下する仲間に気を取られた天使の翼を光の刃が襲い、そして聖闘気弾が3人の天使を撃ち貫く。

カイザーは再びペガサスに乗った。
「残り5人…待ってろ、オーガス城」

46 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2006/12/16(土) 07:21:20
>42
天国から地上を支配する為にやってきた神の使い魔達。
このオーガス皇国には、ざっと三万人位の軍勢がやってきただろう。
これは久しぶりに楽しい戦いができる。
そう思っていたのだが……

「弱すぎんだよっ!」
空の上、天使達が放つ魔法の槍を素手で叩き落とし、気功弾で天使達を迎撃していく。
FALCONが軽く撃った気功弾程度でバタバタと天使達は墜落していく。
雑兵というわけだ。

「オーガス皇国も舐められたものだな……
 俺達はガストラ帝やサタンすらもぶっ潰したんだぜ……
 こんな雑魚共だけで皇帝の首を取れると思ってんじゃねぇっ!」
新兵達の訓練程度には丁度良い強さだが、一人一人が万夫不当の騎士であるオーガス騎士団の敵ではない。

空を舞うようにして戦うFALCONの両手に、凄まじい気が高まっていく。
それに気付いた天使達がFALCONを目掛けて魔法の槍や矢を放つ。
その数は数えきれない程。
だが、その飛び道具はFALCONに届くことはなかった。

「気功砲っ!!」
放電する程の気を纏わせた両手を重ねて銃口を作る。
銃口から放たれるは、万物を打ち砕く気の砲弾。
気の砲弾を遮るものは何もなく。
天使達の放つ飛び道具や天使すらも飲み込んで、空の果てまで飛んでいく。

「へっ……汚い花火にすらならなかったな……」




47 :ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/12/16(土) 13:37:21

青い透き通るような空が紫に染められ、

死の警鐘は高らかに鳴り響く。


「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」
炎に包まれた建物に囲まれながら一人の少女が涙目で一人の男を揺さぶる。
男はボロボロで、目はすでに死んでいた。希望の光も何もない無の眼球。

しかし彼はまだ生きていた。

彼の耳には聞こえている、自分の心臓の音が確かに自分の耳で。
「〈ま…まだだ…〉」
ドックン…ドックン…
「〈まだ……生き延びなければならない。〉」
男の頭の中は静かに混乱していた。そして光の亡い眼球は燃え狂う野菜屋を映していた。
ここの野菜屋の爺さんは優しかった。よく余り物の野菜を分けて貰った。
どんな人にも優しく、良い老人だった。何も怨まれるような事なんてなかった。

なら何故彼処は燃えているのだろうか?

何故、老人は殺されたのだろうか?何故、いつも神を重んじていた教会が燃やされているのだろうか?
何故、何故、

俺は明日へ生きるという単純な事が出来ない状況にいるのか?

「……誰が…」
消え入りそうな声で男は呟いた。
「誰が……やったんだ?」
ぼろぼろと涙が流れる。俺が何をやったんだ。何故神は俺たちを見捨てたのか。
寄り添っていた幼い少女の目にも涙がスッと流れる。
「お兄ちゃ」

―グシャッ!!

そして次の瞬間幼女の胸元にも血が流れた。
幼女は物質となってあっさり倒れていく。

48 :ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/12/16(土) 13:38:46
最早悲観することさえ出来ないかつて兄だった男は、幼女を一目見ると即座にそこに近づく一人の女をみた。
白いおかっぱ、青い瞳、可憐に咲き誇る薔薇の鎧を被った孤高の騎士。
「……お…前…」
男はその女をみた。燃えさか火柱となった教会の前、ローズは無表情で幼女の胸に刺さった矢を抜き取った。
「…お………お前が……やったのか…」
ローズは死にそうな男を黙って塔のごとく見下していた。問いには答える必要などないだろう。
剣をすらりと抜くと男の首もとに向ける。

「貴方が最後よ…もう貴方のお友達は神に召されたわ………良かったわね。
貴方達は何も怯えることなく永遠に神に守られた天国で一緒に楽しく笑って暮らしていけるのよ?」

男はそれを聞いて、軽蔑の目を向けるとまるで見下すかのような笑みを漏らす。
この女に善を求めるのは無理だという事を悟ったのだ。何故なら女の目は人殺しの目を通り越した純粋さを持っている。
しかし……、男は再度尋ねた。

「…お前は…なんで此処に来た?」

そう尋ねられたローズは男の目をキョトンとした顔で見ると、
一瞬で微笑み、燃えさかる村に囲まれ一言答えた。


「私が生きているという事を神様にお伝えする為よ。」


その一言が合図となり、剣は首元に貫かれ、血痕は薔薇の花弁のように地面にぶちまけられた。
仕事は終わった。漆黒の闇に染まっていく空の中、ローズは灯火を消さずに紅い花弁が散らばった村を背後に馬を駆ける。

そして、今も、
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

49 :名無しになりきれ:2006/12/16(土) 13:39:10
はぁ?なにしてんの

50 :ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/12/16(土) 13:43:04
>>42
―――白き美しき聖地、フレゼリア城の塔の上階部。

嘗て、教会は神聖な救いを求める地として人々に重んじられていた。
そこでは神を愛することを良しとし、神を愚弄する者を罵るのが日課だった。
しかし、今はというとその教会は神を愛しすぎたあまり、人々の救いを求める原因となり、
嘗て教会や神を重んじていた人間達はそれに怒り、聖書を捨て教会や天使を殺そうと必死になって武器を取る。
まさに愚かな話だ。結局は誰もが自分の身しか考えずに殺し合いをする。

ま、神を重んじず唯我独尊を貫くフレゼリアの弓騎士、ローズが言える事ではないが…。

ローズは矢を数本持つと素早く弓に設置し放ち、農民兵の胸元を貫いていった。
城の塔の上階部は至って平和だ。たまに反撃の矢が飛んでくるが…城に侵入されない限り接近戦はまず無い。

『―弓矢隊、弓矢隊、前方より後方を集中的に頼む。前方には天使軍がいるからまず安心だ。』
「…分かってるわよとっくのとうに…何度も分かり切った事を馬鹿みたいに言わないで頂戴。」

と言うとローズは薔薇の種数個と水が入った水筒数個を投げつけた。
地面に堕ちていく種。そして種に水がかかる。
そして次の瞬間宙に浮いていた種から炎上薔薇が発芽し、
瞬く間に茨は農民達数十人をドーム状に覆い炎上した。

―ドンッッ!!

「「あぁあああああああああああああああっ!」」
絶叫する農民達、そしてローズは炎から逃げようとする人間を狙い打っていく。
「…取りあえず上層部に印象だけは付けておかないといけないからね…ごめんなさいね。」
そう呟くとローズは次々と後方に炎上薔薇を投げつけていく。

51 :リュミエール ◆ZV4/qZigOc :2006/12/17(日) 04:31:15
眼科ではなおも戦い、いや虐殺、と言った方がいいのか。
圧倒的な戦力差を見せ付けられながらも絶望的な戦いを続ける
哀れな人間達、その人間達を容赦なく地獄へと追放していく同僚達。

「......醜いわね......それに、勿体無い。」

勿体無い、と言うのはこの戦果で失われる多くの物質の事を指している。
人界の薬学では到底ありえない事だが、リュミエールを始めとした天界薬師の視点から見れば
建物に使われる漆喰やレンガの欠片なども薬や毒の原料となるのだ。
しかし、燃えてしまったものだけは使い道がない。だから『勿体無い』なのだ。

「向こうは彼らに任せておけば終わるでしょ......材料を探しましょ。」

一団を離れ単独で制圧した場所に降りて材料の収集を始める。
元々リュミエールは今回の戦争、に限らず自分を勝手に巻き込む全ての事象に
否定的、非協力的姿勢を貫いてきている。ひたすら自分のやりたい事だけをやっていたいのだ。
だが周りはそれを許さない......頭ごなしに命令された事も重なって従軍が決定した辺りから
慢性的なストレスを感じている。お陰で、気絶している時間の割合が増えてきた......
しかし材料収集と調合をしている間だけは、そうした煩わしさから解放される。

「......でも、人界の物質も殆ど網羅してしまったのよね......
 後は調合済みの、他者の作品か......気が進まないわ。」

ずれやすい特注のメガネのずれを直して収集に励む。

52 :チキク ◆pO5lc2VJCM :2006/12/17(日) 10:39:49
天使の出現により総崩れになるレジスタンス
戦力の差は圧倒的で虐殺に等しい戦闘が各所で続く
それはチキクのあらわれたレジスタンス本陣でも例外ではなかった

フレゼリア元女王ヴェスタの首根っ子をつかみ高々とかかげる
少し力を加えればねじ切ることすら可能だがそうはしない
自分の体にヴェスタを埋め込んでいく
ヴェスタの太もも辺りまで溶けてチキクの腹筋に同化
続けて肋骨が伸び出てヴェスタの脇腹や背中に刺さり同化して固定
あっという間にチキクの胸から腹にかけてはりつけにされてしまう
「ひきょうな!わらわを人質にしようと無駄じゃ
みなのもの、かまわぬ、わらわごと討ち取れ!」
苦痛と屈辱、そして快感に襲われながらも気丈に言い放つヴェスタにチキクは大爆笑する
「姫様御免!」
一人の騎士が果敢にもヴェスタごとチキクを斬ろうと襲い掛かるが、チキクが軽く手を振るだけでばらばらになってしまう
「オルトロスー!」
生態融合で固定されているので返り血に染まりながら絶叫するしかできない
「ぎゃははは!人質?
ちげーよ、アリーナ席で虐殺ショーを見せてやるためなんだよおおう」
その後は凄惨の一言
運動神経も支配されているので気絶することも発狂することも目をつぶる事も許されず虐殺ショーを見せられ続ける
「神に背を向けたからには神の慈悲を期待してはあかんよ?」
本陣を全滅させたチキクは宮廷魔術師の四肢を切り取り犯しながら笑う
幼い頃より世話役だった宮廷魔術師の凌辱される姿をヴェスタはただ見続けるしかなかった

53 :名無しになりきれ:2006/12/17(日) 10:47:15
もっとやれFALCON殺せ〜!

54 :名無しになりきれ:2006/12/17(日) 11:14:31
ここチャッチャじゃないんだけど…
チキクがエヴァの投下した敵用コテじゃなかったら、
相手がNPCでも台詞描写まではやりすぎ
これがコテ相手だったら多分叩かれるとこだよ
決定リールの扱いはスレによって違うから空気読んでね

55 :パニッシャー ◆Tu2J86FYdE :2006/12/17(日) 16:47:40
雲が割れた。
まばゆい光の塊としてパニッシャーが降臨した。
『天罰覿面!』
あらゆる者の頭に響く厳かな言葉とともに万の雷が降り注ぐ!
自然の雷より数万倍の威力をもつ雷が数万本!
この攻撃によりオーガス軍の半数が死に、生き残った者の半数は戦闘不能だ。
城も半壊している。
『汝等に尋ねよう!汝等は絶対者をなんと心得る!
よもや異世界の魔術師が干渉している程度な認識ではなかろうな?』
厳然たる声が響いた。

56 :巨大猫:2006/12/17(日) 16:52:29
帰れ!
(パニッシャーを掴んで天へ投げ返した)

57 :ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/12/18(月) 23:22:28
炎上薔薇を投げては零れた人間を打つ、なんて事を続けて数分。
すでに敵の四分の一は始末出来ていた。
しかしどんな戦場においても敵はより多く倒しておいて損は無い。
ローズはせめて炎上薔薇の種が切れるまではこの戦いに参加しておこうと決心し、矢を補充した。
まあ炎上薔薇の種が二、三個になる頃には、全ての敵は殲滅されているだろうが…。

+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*

戦闘開始からさらに数十分。
炎上薔薇の種の残りは二、三粒。
ローズは一端弓矢を置き室内にある高級な木で出来た椅子に座り足を組むと、
戦状を正確に確認する為年季の入った黒いオペラグラスを取り出した。
目に当てじっと観察する。炎上する大地、天使達や騎士団により殺められた農民兵の死体、
しかし意外にもそんな状況下でも農民兵達は粘っていた。
圧倒的不利な状況下よく頑張るものだ、
ローズはフッと鮮やかな微笑を浮かべるとまるで日本の地獄絵の巻物を見るかのように、オペラグラスをゆっくり横に動かす。
死体、燃える大地、死体、残忍な笑みを浮かべる堕天使のような天使(>>52)、そして…
「あら…こんな地獄絵には珍しい光景ね。」
ローズのオペラグラスは静止した。

>>51
ローズのオペラグラスに映ったのは農民兵を制圧した場所にぽつんといる一人の女だった。
その女は黒縁眼鏡に白衣といういかにも科学者な女だ。
どうやら研究材料を探している様子だ。女の様子をしばらくじっと観察する。
そして少しオペラグラスを横にずらしてみる。
すると一人の武器を持った負傷した男が女の近くにふらりふらりと歩み寄っているのが見えた。
恐らく怪我をした農民兵がここまで必死に逃げてきたのだろう。いわゆる戦場で言う『負け犬』だ。

ローズは弓矢を片手で構えつつオペラグラスでその様子を静観した。

殺そうと思えば殺せる距離だ。しかし、ローズはあえて弓矢を引くのをためらう。
あの女が負傷した男にどんな反応をするのかを観たくなったのだ。
女に近づいていく男、もし出会ったら混乱し持ってる武器で女に攻撃をするかもしれないが…
女が殺されようがローズにとってはさほど問題じゃない。
ローズは静かに再度弓矢を置くと足下にある荷物袋から林檎を取り出し囓りながら女を観察する。

58 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2006/12/19(火) 00:02:11
「…こんなものか、思ったより天使の力というものは弱いようだな。」
地面に落下してゆく4人の天使を見据えながら呟き、残りの一人の天使の方へ向く。
「人間の言葉は分かるだろ?
 見逃してやるから、天界のお偉いさんに伝えてやってくれ。
 『前哨戦はいいから貴様が来い』ってな」
その言葉を理解し、分かった。と一言だけ返事をした天使は雲の遥か上へと帰っていった。
カイザーは剣を鞘に納めた。

>46
>「気功砲っ!!」
>気の砲弾を遮るものは何もなく。
>天使達の放つ飛び道具や天使すらも飲み込んで、空の果てまで飛んでいく。

オーガス城の上空で、巨大な気の塊が発せられた。
「あの気は…相変わらず、派手な奴だな」
苦笑気味に、気功砲の光が消えるまでその光景を眺めていた。


「とにかく、オーガス城へ行こう」
「ええ、分かりました」
ペガサスはオーガス城に向けて真っ直ぐ飛ぶ。
途中で数人の天使が道を遮ろうとしたが、天使とはいえ雑兵ではペガサスのスピードには付いていけなかった。

オーガス城の入り口でペガサスは地面に降りた。
「とりあえず今は、ここまででいい。
 また何かあったら呼ぶから、その時はよろしくな。」
「分かりました、お気をつけて!」
そういい残し、ペガサスは光で作られたゲートを潜り抜けて去った。

「さて、天界の動きを見させてもらうか」
上空を突破されたら次は地上が戦場になる。
カイザーは城の外と中を繋ぐ入り口の防御を固めるつもりのようだ。

59 : ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/19(火) 14:15:08
>46>58
都市上空に到達した飛空戦艦「Little Jennie Anges」のブリッジから、エヴァンスが二人へ念話を送る。
『オーガスの猪武者ども、聴こえるか!?
迎えの船を用意した。屋上に着ける、雑魚には構わず上がって来い』
全長約300メートルの、巨大な黒い十字型の船体で戦闘空域へ分け入り、魔導砲の弾幕で天使の群を追い散らす。
現時点でリーゼン砲の火力は無用だが、アクティブ・ソナーは大型の魔力を高空に感知してもいた。


天使勢は争乱の最中で人界の英雄二人の姿を認めると、彼らにそれぞれ手練の戦車数台を差し向けた。
天界の戦車は二頭立て三人乗りの馬車で、これを牽く馬はカイザーの騎馬に似た、翼を持つ天馬たち。
御者が白縄の手綱を操り、戦士は車の側面に己の身長ほどもある盾を何枚もそばだてて守りを固めると
更に控えた射手が弓を取り、盾の隙間から射掛ける。
放たれた矢は天使の射手に与えられた聖光魔力で一条の光線と化し、FALCON、カイザーへ襲い掛かった。

60 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2006/12/19(火) 16:24:16
>59
>『オーガスの猪武者ども、聴こえるか!?
>迎えの船を用意した。屋上に着ける、雑魚には構わず上がって来い』
天使達と遊んでいたFALCONの頭の中に、エヴァンスの声が伝わってくる。
背後から投げられた魔法の槍を掴み取ると、FALCONはエヴァンスが用意したという迎えの船を探し始めた。
周囲を見渡す限り船らしき物体は存在しない。
周りにいるのは全て天使達。

「船なんで何処にもないよな……んっ?」
空にいるというのに日光が何かに遮られている。
雲かと思ったが、ここよりも上で魔力の高まりを感じてしまった。
FALCONの脳裏に嫌な予感が沸いてくる。
その嫌な予感を確認する為、FALCONは上を見上げた。

「ぬっ、ぬわーー!!」
FALCONが上を見上げた途端、上に位置していた超巨大な飛空戦艦が下方にいる天使達に砲台向けて、魔力弾を乱射し始める。
放たれる魔力弾から必死になって逃げ回る天使達とFALCON。
大多数の天使達は砲撃から逃げ回っているのだが、一部の天使は勇敢にも飛空戦艦に立ち向かっているのだった。
だが、その天使達も地上から放たれる矢や魔力弾によって撃墜されている。

「あの飛空戦艦はエヴァンスの用意したやつか……
 それにしても無茶をしやがるぜ……」
後方から放たれた光線を、FALCONは後ろに振り向くと同時に、手にしていた天使達の槍で弾き飛ばす。
前方で構えている、二頭の天馬が引く馬車に乗った天使達を見た。
この天使達は他の天使達よりも強い。
だが、少しだけだ。

「やっぱり……今回攻めてきた奴らは様子見の為の雑兵って奴か……」
右手に直径1m程の黒い気弾を作り出し、段々と小さくさせてテニスボール程の大きさにまで圧縮する。
圧縮した黒い気弾をアンダースローで、天使達の乗る馬車に投げつける。

「さて……もう、魔力弾も射ってこないようだし、エヴァンスの待つ屋上に行ってくるとするか」
FALCONは手にしていた槍を捨てると、城の屋上に向かって飛んで行く。
それと同時に、FALCONの後方で大爆発が起き、多くの天使達が塵も残さずに消し飛んでいった。



61 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2006/12/19(火) 21:11:06
>59
>『オーガスの猪武者ども、聴こえるか!?
>迎えの船を用意した。屋上に着ける、雑魚には構わず上がって来い』

上を見上げると、威圧感をも感じさせる巨大な戦艦がオーガス城に迫ってきていた。
「…ペガサスを帰すべきじゃなかったな」
城内へ入ろうとした瞬間、足元を矢が翳めた。
カイザーは振り向く。
>天界の戦車は二頭立て三人乗りの馬車で、これを牽く馬はカイザーの騎馬に似た、翼を持つ天馬たち。

次々に矢が迫ってくるが、避けきれない速度ではない。
カイザーは左腕を上げて攻撃回避の体制に移り、迫り来る矢を、ステップでも踏むように避けている。
避け切れない体制ならば剣で矢を振り落とし、天使の攻撃を完璧に攻略していた。

カイザーは上げていた左腕を振り下ろした。
直後、天界の戦車を直径10m程の巨大な光の玉が飲み込んだ。

そして、数秒後には光は消え去り、
始めからその空間には何事も無かったかの様な静寂が流れていた。
「悪く思わないでくれ、急いでいるもんでな」

カイザーはオーガス城の中に入り、屋上へ向けて走り出った

62 :パニッシャー ◆Tu2J86FYdE :2006/12/20(水) 01:02:42
巨大な猫に投げ捨てられた光の渦は消えた
消えた光の代わりに投げ出された影が空中戦艦の甲板に落ちた
年の頃十歳程でサラサラの黒いロングの髪、真っ白な薄手のワンピースを着た少女
「ふぇ?ううぅ…びぇーん、神よ、何ぞ我を見捨てたもうたーひーん」
甲板に落ちたとき打った額を押さえてきょろきょろすると見る間に涙を浮かべ泣きだす
じたばたと暴れながら泣くがその力は非力で雷も静電気程度でしかない
「ぐすっぐす、この船天界にいくのよね
神の真意を知るために仕方がないから乗っていってあげるわ
私のことはパニパニってよんでよね」
泣き腫らした目でエバンスにそう宣言すると走って物陰に隠れてにらみつける

63 :名無しになりきれ:2006/12/20(水) 01:04:35
そこへ隕石が降って来てパニッシャーだけを跡形も無くつぶした

64 :神の啓示:2006/12/20(水) 01:07:44
迷惑だから諦めてFOしろよ

65 :リュミエール ◆ZV4/qZigOc :2006/12/20(水) 04:40:24
この場で取れそうな材料は粗方採集し終わった。
他の場所に行こうか迷うが、どうせどこも似たような状態だろう。
今集めた物以上の材料が出るとも思えない、帰って調合に取り掛かろう......
そう、結論付けた時だった。

>57
戦いに敗れた人間の男が一人、フラフラとこちらに近寄っているのに気付く。
目が合った。一瞬恐怖に囚われ、次の瞬間には悪鬼の形相で襲いかかってくる。

「......ふぅ......」

今正に振り下ろされようとしていた得物の内側に滑り込み、男を正面から抱擁する。
第三者の目には、男の唖然とした表情がありありと見て取れただろう。

「何をそんなに怯えているの......ここには、あなたを傷つける者などいないのに。」

耳元で呟いて、何事か言おうとした男の口に丸薬を放り込む。
そのまま無防備な腹部を叩いて丸薬を強制的に飲み込ませた。

「今は眠りなさい......そして目覚めた時に捨てた筈の命の使い道を考えることね。
 無駄にするか、それとも大事にするかを......」

強烈な眠気に襲われた男は文句一つ言えぬまま深い眠りへと落ちていった。
強烈な睡眠作用と治癒能力を向上させる天界の治療薬、人間には特に効くだろう。
もしかしたら予想外な結果が出るかも知れない、むしろその方が面白い。

数秒後、何事も無かったかのように隠していた翼を広げ、与えられた一室へと飛んでいく。
人間の薬師達が使っていた研究室、場所はローズの部屋のすぐ隣であった。

66 :ンバラ・ヒデブ・ヒヒフラハーリ・ウッホッホ・モッホホ ◆Smpy76OOy. :2006/12/20(水) 13:22:43
>42
「う〜〜〜〜!!獲物獲物!!」
今 獲物を求めて全力疾走してる彼は未開の荒野から来たごく一般的な男の子。
強いてちがうところをあげるとすれば狩りに興味があるってことかナ――――
名前はンバラ・ヒデブ・ヒヒフラハーリ・ウッホッホ・モッホホ。そんなわけでフレゼリアにある城にやってきたのだ。
ふと見ると城門の前にまだ兵士達がいた。
「ウホッ!イイ獲物…」
ハッ
そう思っていると突然兵士達は彼の見ている目の前で城門を破ろうと攻撃し始めたのだ。
「開かないか」
そう言えばこの城は異端者の反乱軍がいることで有名なところだった。
いい神に弱い彼は誘われるままホイホイと天使について行っちゃったのだ?

「アオオオオ――――――ッ!!!!」
とりあえず奇声と共に手に持った槍を振り回しながら突進し、ズタダ――ッと兵士達を弾き飛ばした。
今のンバラは身体を覆うぐらいの大きさの、仮面のような見た目の盾を体の前に着けている。
背中側もミノのような飾りで覆われているため、仮面から手足が生えたモンスターのように見えたかもしれない。
その異様な姿に敵も色々な意味でヒクのだろう。城門で粘ろうとしていた敵は蜘蛛の子を散らすように逃げていく。
もっとも城を攻めている反乱軍は武器さえ揃わない農民兵ばかりで、わざわざ狩るほどの強さは無かった。
厳しい自然の中で生きる彼の集落の者達は、事が起これば女子供であっても武器を取る。
ゆえにこの頼りない相手にも油断するつもりは無かったが、同時にムダに命を奪う気もない。
彼らをかり立てるのは首塊になる存在だろう。蛇を倒すに頭を潰すのと同じように、倒すべきは指導者だ。
そして首を狩る事こそムンババ族の狩猟テクニック。
「イイコト思イツイタ。女王ヲ狩レ!」

67 :ンバラ・ヒデブ・ヒヒフラハーリ・ウッホッホ・モッホホ ◆Smpy76OOy. :2006/12/20(水) 13:23:53
>57
敵の本陣へ向かおうとしたンバラだったが、むしろ背中に守るこの城に強者がいる予感を感じる。
自然の中で研ぎ澄まされたンバラの感覚は、離れた場所からでも芳しい匂いと殺気の入り混じる空気を察知していたのだ。
ふと見ると城の塔で一人の若い女が戦っていた。
「ウホッ!イイ薔薇…」
ハッ
彼が注目したのはその女の薔薇を使う戦い方である。
ムンババ族もまた呪術に薔薇を使う部族として知られ、古くは薔薇族と呼ばれ恐れられていた歴史があったのだ。
(悪クナイ)
彼女が種を撒くたびに薔薇が咲き炎が舞い上がる。それはンバラの目にも華麗な業として映った。
そしてムラムラと思う。あの強敵と戦ってみたい。狩るか狩られるかの真剣勝負がしたい。
「冗談ジャネエ、俺ニモもらるガアル。
イクラ強者ヲ相手デモ、味方ヲ無理ヤリ狩ロウトハ思ワナイヨ。ジャナ!」
しばらく塔を見上げていたンバラだがまた背中を向け、女王を目指して敵軍の中へ突っ込んで行った。
「あおおおお――――っ!!!」

68 :名無しになりきれ:2006/12/20(水) 14:59:29
   私達は極悪非道の死神シスターズ!
   今日もネタもないのにAgeてやるからな!
    ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         / ̄ ̄ ̄\                _,i-ー/
        / / ̄ ̄ ̄               /  /
    |\/ /                    /ノし/
   /,ヘヾ>'"                   .//)/
  ヽ,ノ. \   _          _     ./ /i/
       '´,   ヽ、      '´   ,ヽ、./ /I/     Age
       i iノノ)))))     (((ハヽ|tl i^ヾ/__/    Age
       | (f!゚ ー゚ノf!      |i、ヮ゚ | i |ヽ、ヽ、      Age
      ノ,⊂)闇iつ\_    ⊂i邪(⊃/ ̄     Age
     '´((ノく/_|〉リ L>  .J!/lj_ヽ>ヽ_)    Age
         し'ノ.         し'J




69 : ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/22(金) 22:58:28
>オーガス城
>60>61
「Little Jennie Anges」のブリッジは十字の交差部に置かれ、
円形の室内は航空・火器管制系と、何枚もの壁面モニターに囲まれている。
管制系のコンソールにはそれぞれ操舵手、オペレーターが就いて
室内中央に艦長エヴァンスが座し、その脇を黒甲冑を着込んだ四人の「ブレンゲン」が固める。
他に幾人かのクルーが忙しなくブリッジを行き来するが、彼らの軍服は皆
エヴァンスが着たきり雀の軍用コートと同じ、鮮やかなライラック色で染め上げられていた。
「『ブレンゲン』、艦を着けたら奴らを迎えに行け。
放っておいて、砲塔とかエンジンとかとんでもない所に乗り込まれたら面倒だ」

エヴァンスは飛空艦の高度を落とすと、慎重にオーガス城へ接近させた。
誤射を厭わない激しい砲撃に追われた天使軍が更に低空、地上に降り立とうとする中、
四方に建つ見張り塔を避けつつやがて船体が、城の真上に被さる。

船体下部に並んだ昇降タラップが次々と開き、各扉にガトリング銃を据え置く二人一組の兵士が就いた。
進入を試みる多数の敵を防ぎなら、オーガス騎士を船内へ招き入れるためだ。
城壁に取り付いた天使たちは、オーガス軍の兵を押し退けて艦を目指したが
すかさず始まったタラップからの機銃掃射に阻まれた。
白い硝煙が辺りに巻き上がり、それでも怯まず艦へ攻め入った天使たちは尽く撃ち倒される。

タラップとは別に設置された銃眼から、ライフル銃を突き出しての銃撃が加わり、
彼らの援護射撃に紛れて、両手にサーベルと拳銃を携えた「ブレンゲン」が屋上へ降りると
辿り着いたFALCONとカイザーを迎えに出向く。

70 : ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/22(金) 23:02:41
>フレゼリア城
>52>57>65>66
天使の乱入に混乱し、総崩れとなった反乱軍は城下から撤退していく。
フレゼリア城を守り遂せた教会騎士団が勝ち鬨を挙げる中、
天使長アブデルは広間に配下の天使と、教会派の臣、僧侶を集めた。
奇しくも、剣を掲げる能天使の姿を描いたステンドグラスを背後に置き、
美貌の天使アブデルが副長と共に、広間に並べた戦闘天使を階段の高みから見下ろす。
アブデルは輝く様な金色の長髪を後ろ手に結わえていて、大理石削り出しの真白な肌が黒鉄の鎧に映える。
細く鋭い顔立ちに似合いの、切れ上がった目で部下をひとりひとりねめつけると、

「諸君! 人界の空気はどうだ、戦の匂いは!
あまり容易く終わってしまって詰まらんか。今日は準備体操くらいに思ってくれれば良い。
今頃は、オーガスの方面軍が城攻めの真っ最中だ。
幸運にも彼らが仕損じていてくれていれば、かの武名高きオーガス騎士団を我々が直に相手出来る。
『父』が特別討伐隊の編成を指示されて、我々遊撃隊は志願した! 明日より『騎士』討伐隊として――」

「隊長」
控えていた副長ゾフィーエルが挙手をして、アブデルの演説を遮った。
くしゃくしゃのくせ毛にそばかす、ひねた子供じみた面相のゾフィーエルは
鼠色の羽毛を生やした小振りの翼を他の天使の様に隠そうともせず、貧乏揺すりみたく絶えず羽叩く。
演説を中断されたアブデルの非難の眼差しを意にも介そうとせず、彼は言った。
「一人足りません、リュミエールがまだで」
アブデルが慌てて広間の天使たちを目で数えると、確かに一人足りない。ゾフィーエルを怒鳴りつける。
「お前が呼んで来い! あの男も、『帰依』した男もだ、呼び付けた筈だろうが」
「フェイスペインティングの闖入者?」
「傭兵崩れの奴だ」
「了解で」
返事をするや否や、ゾフィーエルは広間から消える。

次の瞬間には城中の廊下という廊下で、何かが飛び回る音がして
城中のドアというドアを誰かのノックする音が、一斉に響き始めた。
終いにアブデルの背後のステンドグラスが粉々に砕けたかと思うと、鼠色の影が屋外へ飛び出していった。
鼠色の影――ゾフィーエルは、戦場に駆けて行った「フェイスペインティングの闖入者」を探しに向かったようだ。

【オーガス城サイドの二人は、飛空戦艦に乗り込んで下さい。
フレゼリア城はリュミエール氏、ローズ氏、ザック氏、各個自由集合。
ンバラ氏は「ゾフィーエル」で対応しますが、直接集合されてしまっても構いません】

71 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2006/12/22(金) 23:54:14
>69
停泊した戦艦に乗り込もうと天使達はオーガス城屋上に向かい、飛んで行く。
途中、天使達を打ち落とさんとする騎士達の攻撃により、大多数が打ち落とされた。
騎士達の攻撃を乗り越えてきた天使達は屋上になだれ込み、エヴァンス達の配下による銃撃によって呆気なく絶命していく。
飛んで火に入る夏の虫というのは、まさしくこの状況を指すのだろう。
仲間達が何人も絶命していくが、天使達に諦める様子は見られない。

「俺も打ち落とされそうだ……」
少し離れた場所から先の光景を見ていたFALCONは、付近の窓から城内に入り、そこから屋上を目指した。

「よっ。久しぶりだな、カイザー」
途中、走っていたカイザーと合流したFALCONは安全に屋上へと到達した。

「出迎えご苦労さん。エヴァンスの奴は戦艦内にいるのか?」
出迎えに来たという黒い甲冑の騎士に引き連れられ、FALCONは戦艦内に入っていく。




72 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2006/12/23(土) 17:53:17
階段を昇り続けるカイザー、鎧が重いがそんな事は言っていられない。
走り続けるカイザー、マントが空気抵抗をモロに受けるがそんな事は言っていられない。
と、走り続けていると後ろから足音が聞こえてきた。
>71
>「よっ。久しぶりだな、カイザー」

「お、FALCONか。久しぶりだな。
 …と、言うほど、久しぶりに感じないのは何でだろうな」
そんな事を話しているうちに、屋上へと到着した。

>69
屋上に辿り着くと、黒甲冑の兵士が出迎えに来た。
「これは、エヴァンスの艦なのか?
 だとしたら、相当な費用が掛かってるだろうな。」
戦艦を見上げ、率直な感想をもらしながら戦艦に乗り込んで行った。

「絶対者という存在…この目で確かめてやるさ」
周囲にも聞こえない様な声で呟いた。

カイザーは眼下に広がるオーガス城という戦場を見詰め、仲間の無事を祈った。
しかし、祈るという行為が自分らしくも無く、まして神と戦闘している現状でその祈りを聞く存在など居やしない。
くだらない事を考えてしまったな、と一笑した。

73 :リュミエール ◆ZV4/qZigOc :2006/12/23(土) 19:02:57
窓から部屋に戻って採集した材料をテーブルの上に広げて調合を始める。
ここ数年、人界はとても慌ただしくこそこそと戦場漁りなどをやっているだけでも
今手に入れた物とほぼ同じ物を持ち帰る事ができた。
とは言え、天界では基本的に天使用の薬しか作らなかったため人間にそのまま
飲ませるのは色々と問題がある、とアブデルは言っていた。
だから人間用の薬も調合しろ、とはっきり言われたわけではなかったがそう言う内容である。
癪に障るが、片時も離さない分厚い薬学書はその殆どがいまだ白紙であり、
リュミエールの仕事とアブデルの思惑は一致しているのだから仕方がない。


天界の薬学は人界のそれよりもはるかに発達しており、ごく短時間で
薬を製造する事が出来る。その作った薬を、先の戦いで捕らえた捕虜に投与して
効能を調べる、お決まりのパターン。非人道的な人体実験なのは間違いないが、
人間用の薬を仕上げる為には実際に人間に飲ませないと何も始まらない。
別に毒を飲ませて殺すわけじゃないんだからいいじゃない、と言うのがリュミエールの本音だ。


薬を飲ませてすぐに出てくる変化を無駄の無い文章に思考内で纏めて書き込んでいく。
そのスタイルと言いやっている事といいどこからどう見ても科学者そのものである。


>70

「......うるさいわね......」

そんな中ドアをノックする音が聞こえたが、リュミエールは無視した。
音は聞こえたが、ただのいたずらだろうと相手にしなかったのだ。
広間に集合するように、と言うお達しも聞き逃していたリュミエールが、
ノックの意味に気付いて広間に出てくるわけもなく、ゾフィーエルの行動は徒労に終わったのだった......

74 :ドグマ・ヴァンサーゴ ◆/YIo9432zc :2006/12/27(水) 00:34:36
ブレゼリア城城外。
屍が散かり血肉が飛び散る凄惨な光景。
幾つかに点在する人間たちの骸により出来た血溜り。
その中の一際大きなひとつに波紋が現れる、その波紋は徐々に広がり始め
やがてその中央から何かが姿を現し始めた。
黒いローブ、顔をすっぽりと包むこれまた黒いフード。
そして暗い中でも一際目立つ緋色に光る瞳。
明らかに他の天界の物とは思えぬほどに不気味で、他とは掛け離れた異質な存在。
黒いローブに身をまとった『それ』はゆっくりと戦場を見渡す。

「おやおや……下等生物ドモはもうお帰りかい?」
うんざりしたような、期待はずれのような声がポツリと漏れた。
くぐもってはいるが、ハッキリとしたやや高い声
「ありゃりゃ、コイツは無駄足だったかねェ。」
それは見た目とは裏腹に子供のように大げさにガックリと肩を落とした
そしてゆっくりと血溜りから足を踏み出す。ベチャリ、ベチャリとした粘着質を帯びた足音共にそれは姿を現し始めた。
ヒョロッとしているが人間で言えば大柄な部類に入るであろう身長に漆黒のローブ。
その姿一言で表すならば不気味の一言に尽きる。

75 :ドグマ・ヴァンサーゴ ◆/YIo9432zc :2006/12/27(水) 00:36:24
しかし下等生物と言えどもここまで呆気無いとは思わなかった、しばらく歩きふと思う
まぁ思えば下等生物相手に高貴な我輩の力を使うこと自体愚の骨頂だろう。
よくよく考えれば当然の結果だ、うむ我輩は何も間違ってはいない。
しかし、この濁った汚らわしい空気はどうも好きになれない。
下等生物と同じ空気を吸い、同じ地を踏みしめていると考えただけで虫唾が走る。
「キミもそう思うだろうゥ?ペッピーノゥ?」
そう誰かに問い掛けると同時に肘をぎこちなく上げるドグマ、
するとローブの隙間から白い大蛇が顔を出し腕に巻きつき首を擡げる、そして毒々しい瞳でドグマを見つめると
『ウン、ソウダネ、ドグマ君ノ言ウトオリダヨ』
ペッピーノと呼ばれた大蛇は機械的に答えた、
その声はドグマにとても良く似ている
「まったく、あの方のお言葉で無ければこんな事は引き受けはしなかったのだがねェ…」

何やら城内が慌しい様だが我輩たちの知った事ではない。
喧騒溢れる城を見つめながら、事が起こるのを待つ。
それもまた一興である。
そうだ、そもそも我輩から出向く必要性なぞ皆無なのだ
『ウン、ソウダネ、ドグマ君ノ言ウトオリダヨ』
ペッピーノが誰に聞かれるまでも無く答えた。

76 :ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズ(代理):2006/12/27(水) 12:27:33
>>65
女の出した結果は『共存』だった。
薬を飲ませた男は安らかに眠りに落ちる。あの眠り方、恐らく睡眠薬か回復薬の一種だろう。
ぐっすりと眠った男を見る女、ローズはため息をつくと食べかけの林檎を投げ捨てた。
何故か気に入らない結果だった。
確かに女のやってることは普通の『人間』なら大抵そう行動するだろう。
だがだからこそつまらないのだ。
「…変な期待はしない方が得ね。」
ローズはそう言うと別の方向にオペラグラスを移動させようとした、が、次の瞬間だ。

女の背中に無かったはずの純白の羽根が広げられた。

「!…あの女…」
思わず驚嘆の呟きを漏らすとオペラグラスで女を辿る。
あの研究者らしき女の正体は今目の前に広がる地獄絵を作った天使の仲間だったのだ。
天使となった研究者は緩やかな軌道を描きローズに近づくとローズの隣の部屋の窓に入る。
その上どうやら女は自分の隣の部屋を借りているらしい。
ローズはその一部始終を見とどけると何故か無性におかしくなって笑ってしまった。
同意するものには祝福を、反発するものには残酷な無慈悲を見せつける単純で異常な天使の中にもこんな女が居るとは…。
ローズは暫くオペラグラスを置き口元を抑えながら笑う。
そして次の瞬間弓矢を素早く構えあの女が助けた男の頭蓋骨に矢を刺した。
オペラグラスで男の死亡を先ほどとは違う冷酷な楽しそうな目でローズは確認すると、
弓矢をしまい広間に戻る準備を始めた。

弓矢の鞄に設置した盗聴器の受信機から響く戦闘終了の勝ちどきの声と男の叫び声。

>「諸君! 人界の空気はどうだ、戦の匂いは・・・

退屈な『作戦』の日常の中、今日はなかなか愉快な日になりそうだ。


77 :ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズ(代理):2006/12/27(水) 12:28:17
>>70
鞄から流れる男の会話。

――盗聴器を仕掛けたのは勿論ローズだ。

それもこれも全てローズの史上最悪な相方、ランベと二人で仕組んだ『絶対者』との接触の為の作戦。
ユダ作戦と単純に名付けられた作戦の内容は正しくその名通り、
『絶対者』を守る為にある究極に邪魔な存在である教会側を一刻も早く潰す為、
協会側に忍ばせたユダ、即ちローズが同盟軍の作戦に手を陰ながら貸す、というものだ。
その為ローズはこの何ヶ月か読みたくもない聖書を覚え、従う価値もない敵軍の上官に従ってきた。
その成今では弓隊を一つほど任せられるほどだ。

――鞄の盗聴器から流れる男の力強い会話。
どうやら同盟軍がもうそろそろ来るらしい。
そして男の口から遊撃隊が騎士討伐隊に志願した事を聞く。
ローズは思わず笑った。これはこれは非常に都合が良い…。
ローズは黒いマントに身を包むと、部屋を出、鍵を閉めた。そして隣の部屋の扉をふと見る。
するとそこには灰色の男が一人、扉をノックして広間に行くように促す。しかし女からの返事はない。
「……ゾフィーエルさん?そんなにお急ぎになってどうかなさったの?」
そう優しく話しかけるローズ。(教会内ではこういうキャラで生活しているのだ)
するとゾフィーエルは広間に集合して欲しいという事と
中にいる天使、リミュール、そしてフェイスペインティングの闖入者について尋ねてきた。

フェイスペインティングの闖入者…ローズは見覚えがあった。
ローズが先ほどの女とは違う意味で興味を持った男だ。(>>67)
ローズは取りあえず知らないと答えるとゾフィールは消えていった。

…あの男も広間に来る可能性がある…という事は…一刻も広間に行きたいところだが…。
ローズは少し考えるとリミュールの部屋の扉の前に立った。
女が気になったからだ。
あの女は消えてしまった?いや…
ローズは少し考えると、扉をトントントントンと続けて叩いた。


78 : ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/27(水) 14:14:45
>71>72
艦は二人のオーガス騎士を収容すると、首都オーガス空域から離脱した。
地上の戦闘から空を隔てて遠く逃げ去り、一路フレゼリアを目指す。
やがてブリッジの壁面モニターが、全て青空の青に染まってしまうと
エヴァンスは欠伸して、艦長席に座ったまま伸びをする。
「操舵、自動航行システムに切り換え。奴らは上がったか?」
指揮を終えた彼が座席を回して振り返ると、
「ブレンゲン」に連れられたFALCON、カイザーがブリッジへ現れた。
出迎えたエヴァンスは一年前と何ら変わらない、黒髪の少年の容貌だ。
「あー、『Little Jennie Anges』へようこそ。久々。
昔自分の戦った飛空艇へ、まさか客分で乗る羽目になるとは思わなんだろ。
この艦の主砲にしたって実際、お前らの落としたのに載ってた奴の姉妹機だぜ」
義手の指で、二人に空いた席へ座るよう促す。
「下界の様子はどうだ? FALCONは魔界の……か?
このクソ天気に閉め切ったブリッジで話をせにゃならんのはつまらんだろうが
生憎と甲板は寒いぞ、高度があるからな……空気も薄いし。

ついさっき、下界の連絡員から通信があった。
ガストラとフレゼリアに天使軍が降下、
方面軍主力はオーガスで、散った連中は雀の涙くらいのもんだが何分浮き足立ってたようで
それにここと違って、練度の高い精鋭部隊をピンポイント投下だ。
大軍勢のブラフでなく、政治的攻略で足ると考えたんだろうがこれが的中、
フレゼリアは女王ヴェスタのクーデター軍が都落ち、ガストラも降伏した。

オーガスのみ未だ健在、と言いたいところだがこれも怪しいな。
空から来る相手には籠城の仕様も無し……オーガス城陥落は時間の問題だ。
どうだ、ますます責任重大で血が滾るか?」

エヴァンスは組んだ脚を解き、椅子に腰かけ直すと、二人の側へ身を乗り出した。
口端を歪めて笑み、青い眼が二人の顔を左右に行き来する。
「我々はフレゼリアに針路を執る。が、目標は城ではない。
法皇庁だ。軍勢を地上に送り出すため、天界が『門』を開きつつある。
黙示録成就のためには、今まで三国に使った小規模で、一時的なゲートでは輸送が足りない。
だから、そのための恒久的な出入り口だ。一年前の戦争にも使った聖遺物の力でな。

その、聖遺物が発する膨大な魔力を利用、もとい横取りしてだ。
輸送路の代わりに『絶対者の領域』へのゲートを開いてしまう。簡単な理屈だろ?
この艦の動力はどっかの騎士さんと同じ、聖光魔力を喰って動いてる。
聖遺物の力を艦へ引っ張ればそのまま動力に回せるから。

さて、この作戦に何か質問は?
明日には早くも決戦だ、大した時間は無いぞ。遺書でも書くか?
それにだ、絶対者って一体何だ? 俺たちは一体何と戦うつもりだ?
疑問は尽きんだろうから、俺の知る限りを教える。
何でも訊け、年齢、容姿、職業、収入、身長体重にスリーサイズも」

79 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2006/12/27(水) 20:11:48
>78
黒い甲冑の騎士に連れられて戦艦内を見て回る。
戦艦内を見ていると、ガストラ帝の飛空戦艦に突入した時のことを思い出す。
飛空戦艦にはこの回を含めて二回しか乗ったことがないが、どの艦も内部が似たようなものだからだろうか。
それにしても月日が流れるのは早いものだ。
あのガストラ帝との戦いからもう四年も経つのだ。

黒い騎士の戦艦内の案内も終り、最後にたどり着いたのはエヴァンスの待つブリッジ。

>「あー、『Little Jennie Anges』へようこそ。久々。
>昔自分の戦った飛空艇へ、まさか客分で乗る羽目になるとは思わなんだろ。
>この艦の主砲にしたって実際、お前らの落としたのに載ってた奴の姉妹機だぜ」
なんと!この戦艦は四年前の戦艦と同じものだった!

FALCONはエヴァンスに促されて椅子に座ると、黙って話を聞く態勢に入った。




エヴァンスの話が終った。
一言で言えば、地上は天使達の手に落ちた。
ガストラ、フレゼリアといった大国が陥落した今、目下の敵はオーガス皇国のみ。
そのオーガス皇国ですら、エヴァンスが言うには危ういらしい。
このままではサタンの時と同じように、オーガス皇国を失うことになってしまうだろう。
だが、悲観することはない。
サタンの時と同じように、奪われたなら自分達の手で取り返せばいい。

これからの行動として、フレゼリアの法皇庁に乗り込んで聖遺物を奪い取り、それを使って絶対者の居城に殴り込みに行く。
だが、幾らか疑問に思うことがある。
FALCONは高々と手を挙げた。

「俺から遠慮なく質問させてもらうぞ。
 前にサタンが規模は全然違うかも知れないが、同じようにゲートを繋いで乗り込むってことを考えたよな。
 その時は大規模な魔法陣を使って魔力を蓄えなきゃならなかった。
 仮に聖遺物が膨大な魔力を持ってたとしても、一年前に大規模な結界を張った今、そんな魔力が残ってるのか?
 それに確保しなきゃいけない聖遺物は何個あって、それはどんな形をしてる?
 それが分かんなきゃ奪えねえ。
 それで、最後に一番重要な質問。
 今回の戦いは俺を満足させてくれる程、楽しくなりそうか?」



80 :リュミエール ◆ZV4/qZigOc :2006/12/28(木) 13:08:47
>76-77
粗方調合した薬の効用を書き終えたあたりで、ふと先ほど
薬を飲ませた人間の事を思い出した。趣味=仕事の事には抜け目がない。
窓から覗くと......顔面に矢が刺さっていた。誰の仕業かは分からないが、
あれではさすがに助かるまい。

「......一度捨てた物を拾う事、神はお許しにはならなかった......」

そう呟くと興味を失ったように踵を返し、調合した薬をビンに詰めて棚に並べていく。
この棚は天界から持ち込んだ物で、天界の自分のラボと繋がっている。
必要な物を取り寄せたり、新作を送ったりする為に使うのだ。
ビンサイズの物なら、それほど大掛かりな魔法処置を施す必要もないので重宝している。
もっとも、ここでは手持ちの材料だけでも治せるほどの軽症者しかおらず、
天界からわざわざ効能の強い薬を取り寄せることもいまだないのだが......

一通り作業を済ませた所で湯浴みでもしようと
白衣を椅子の背凭れに掛けた所でまたドアがノックされた。

「......御用があるならどうぞ。鍵はかけておりません。」

外にいるであろう誰かに聞こえるように言ってから服を脱いでいく。
さっきのいたずらとの違い、それは他の部屋のドアをノックしていない事と
ノックの仕方が違う事、この二つ。こんな場末のラボに何の用があるかは分からないが
来る者は拒まず......もしかしたら伝令かも知れない。最もその場合はノックと同時に
所属と聖名、そして用件を言うから違うだろうが......

81 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2006/12/28(木) 17:44:19
>78
艦は再び浮上した。
離れ行くオーガス城を尻目に、一行が向かう先は…聞かされてないのでカイザーは知らない。

黒甲冑の兵士に連れられるまま足を進め、ブリッジに上がった。
>「あー、『Little Jennie Anges』へようこそ。久々。
そこにエヴァンスは居た。相も変わらず年齢不詳な容姿である。

エヴァンスは話を始めた。
下界の様子、ガストラとフレゼリアが天使軍団に襲撃され壊滅同然、オーガス城すらも現状では危ういと言う。
向かう先はフレゼリアの法皇庁、
そこで聖遺物の力を奪い、天使達が使う門を使用し、絶対者の領域へと踏み込むという作戦だ。
ちなみに、この艦はどっかの騎士さんと同じ、聖光魔力を喰って動いてるらしい。

そして、エヴァンスの話は終わり、代わって質疑応答に移行した。
真っ先にFALCONが挙手をする。
ゲートについて、確保すべき物について、そして戦いが楽しくなるか。
(…最後のは、いかにもFALCONらしい質問だな)
思わず感心してしまったカイザーであった。

「俺も一つだけ質問させてもらう。」
人差し指を立て、軽く上げる。


「この戦艦に仮眠室はあるのか?」
どうやら眠いらしい。

82 : ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/29(金) 13:11:47
>79>81
>「俺から遠慮なく質問させてもらうぞ。

FALCONの質問を聞き終えると、エヴァンスはコートのポケットを弄って葉巻を取り出した。
先端を義手の尖った指で破く。マッチを取る。ブリッジでは彼ら三人の他に言葉を発する者が無く、ひどく静かだ。
「聖遺物の――」
葉巻にマッチで火を点け、煙を燻らす。一服すると、後を続けた。
「効き目は確かだ。一年前で使い果たしてしまったのなら、連中が今更持ち出す訳がないだろう。
法皇庁が各地から聖遺物の断片を回収してはいるが、メインを張れる程の代物は只一つ。
我々の狙いはフレゼリア正教会お蔵出し、聖槍フィルスティーラ。
四年前の戦役、フレゼリアの教会騎士団でこいつを実戦へ持ち出した男が居た。違うか?」
騎士たちへ尋ねる風に、首を傾げた。
エヴァンスは直接会ってはいないが、当時の調査資料には記述されている。ガストラ戦役で活躍した英雄。
四年前にエヴァンスが見たのは堕ちる艦、戦の跡だけで、地方戦線の記憶を除けば聞き伝えだった。

戦艦が雲に入り、ブリッジのモニターは一面真白に輝いた。エヴァンスの説明が続く。
「聖遺物ってのはそれ自体、天界と地上を結ぶ一種のゲートなんだ。
時々の必要に応じて、神が人界に奇跡をお示しになるための裏口って訳さ。
そして神の力はほぼ無尽蔵だから、我々が使いたい時にちょいと引き出すって事も可能だ。
一年前の大結界が良い例でな。今回は神様が直々に、裏口の拡張工事をやろうって計画なんだろうが――」
義手の指がコツ、コツと肘掛を叩く。

「俺も同じ手で『絶対者の領域』へ至ろうと考えた。
ここから先は俺の仮説だ、実際の所は分からないし確たる証拠も存在しない。
黴の生えた巻物や崩れかけの粘土板、古代の神学者どもの残した戯言が原本だ。
興味が無ければ独り言と思って聞き流してくれ。

天界と魔界は本来、絶対者にその権利の一部を譲渡された『世界』の管理者なんだ。
魔界は内乱が原因で、与えられた管理者としての権力を剥奪されたらしいが
天界は今日の今日まで絶対者の手先として働き続けてきた。建前としての自由意志を有しながらね。

神が天使、聖遺物や教会の儀礼を通じて人界に干渉するように、
絶対者も神と天界を通じて、この世界に干渉している。
文献資料と、黙示録発動に関する一連の事件から推測する内、最も単純明解な解釈だ。
机上論は机上論だが悲しい事に、賭ける卓が他に無い。
綱引きするよりはさっさと綱を切ってしまった方が早いんだが、今回ばかりは遅過ぎた。
ちょいと遠いし暗い場所だが、手探りででも敵の尾っぽに結ばれた綱を切りに行くより仕方あるまい。

楽しいかどうかは知らんが、死に場所には事欠かないようせいぜい危ない橋を選ぶさ。
後は敵さんに期待、かな? 仮眠室は本当にベッドしかないが、足りるなら――案内してやれ」

控えた「ブレンゲン」に手振りで指図する。一人が頷き、カイザーの横に立った。
そこでエヴァンスがFALCONに向く。椅子からやはり乗り出すと、唐突に切り出した。
「お前はどうする? 暇なら余興の席でも設けるぞ、俺たちなりの趣向でな。死人の出ない程度に」
エヴァンスの瞬き一つで、カイザーの案内以外の「ブレンゲン」が一斉に踵を揃えた。

83 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2006/12/29(金) 15:54:10
>81>82
FALCONの質問にエヴァンスが答え始めた。
目的の聖遺物は一つだけ。
フレゼリア正教会の秘宝、聖槍フィルスティーラ。
四年前の戦いの時、とある騎士が持ち出したという。
FALCONはその騎士の名前を知っている。
騎士の名はランディ。
フレゼリアの聖騎士にして、共に戦った仲間。
かつての仲間と戦う可能性があると思うと、FALCONの胸に何とも言えないような気持ちが沸いた。

エヴァンスの説明も終り、カイザーは仮眠室に案内される。
FALCONもこれから始まる楽しみの為に、修行できる場所をエヴァンスに用意してもらおうと考えた。

>「お前はどうする? 暇なら余興の席でも設けるぞ、俺たちなりの趣向でな。死人の出ない程度に」
FALCONは修行をしようと思ったが、やめた。
修行より余興の方が楽しめそうだ。

「お言葉に甘えて、メインの料理の前に前菜を食べさせてもらおう。
 さっ、早く試合場に案内してくれ……
 それとも……ここで戦うのか?」
辺りを見回し、殺気立った兵士達を観察する。
どの兵士も、城に攻めてきた天使達よりは美味そうだ。



84 :ドグマ ◆/YIo9432zc :2006/12/30(土) 00:48:58
待った、たっぷり数分は待った。…しかし何も起こらない
ドグマは不機嫌だった、高貴な我輩を待たせてるとは何と愚かなと…
つまりはただ単に我侭なだけなのだが…しかも扱い的には『遅刻者』なのに…
それにドグマの位は決して高い訳ではない、
今回呼ばれた理由も強いて言うなれば、用心棒かそう言う戦闘員的な役割である

ここにいるであろう天使長アブデルの顔を思い浮かべる
透き通るような金髪に清楚な顔立ち…それは天界人にこそ許された美貌
ああ…美しい……実に美しい。
我輩も美しいが、残念なことに他の者は理解できない模様、まぁ仕方ない事であろう
それに比べ彼の美しさは他の者にも認められている、しかしそれを妬むワケではない。
我輩は優れた者は大好きだ、男女問わずたとえ天界人であろうと糞蟲であろうと。

あぁ……欲しいなぁ…あの他者にも認められる『美しさ』。
―――――――――あぁ…欲しいなぁ…あの『顔』を。

「よーし、気が変わったぞペッピーノ。我輩から出向いてやろうではないか
 久しくあの美しい彼の顔を見たくなった、うむ我輩は優しいからな。」
そうドグマは右腕に巻きついた白蛇に楽しそうに語りかけると歩き出す。
クネクネと、どこかぎくしゃくした歩き方。
そして、ドグマは地面に溶け込むように姿を消した


しばらくしてフレゼリア城の誰もいない広間へ続く裏廊下
そこに血の様な赤い液体が広がり、やがてそれは血の様な水溜りになる。
そしてそこから姿を現したのはやはりドグマだった。
決して空間転移魔法を使った訳ではない。

トントンと広間の扉をノックする。入室の許可を貰う為。
まぁ実際は下手に扉を開いて糞蟲が自分の視界に入ると言う自体を避けるため…ドグマは扉を叩き続ける。
時には激しく、時には優しくトントンと。

85 :ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2006/12/31(日) 00:12:21
>>80
>「......御用があるならどうぞ。鍵はかけておりません。」

「…そう、なら失礼させて貰います。」
そう言うとローズは上品にドアを開けた。
すると目の前には研究室らしい知的な器具達が置いてある部屋が広がる。
そして、その奥にやはりあの天使はいた。
ローズはそれを確認するとチラリチラリと回りに目をやり、エミュールを見た。

「…あら、失礼。私、教会騎士団所属の弓隊として雇われている
ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズと申します。ご機嫌麗しゅう。
…伝達の人に貴方の事を広間まで連れそっていくように頼まれちゃって部屋を尋ねたのだけど……
支度をなさって貰えないかしら」

そう言うとローズは穏やかな笑みを浮かべる。
勿論ローズはゾフィーエルに連れて行けなんて頼まれてない。が、
リミュールを上官に差し出すことによって上官の心証もよくなる上、
リミュールと会話できる機会が増えると考えたようだ。
まあその代わりゾフィーエルが何かしら上官に仕事の適当さを怒られるのが想像できるが、
あのお子様がどうなろうがローズにはどうでもいい事。

ローズはリミュールの机の上を見た。
薬剤についての教本や乳鉢があるのを見ると、どうやら彼女の専門は『薬』かなにかだろう。
ローズはそう素早く観察すると、以前リミュールに微笑みかけている。

86 : ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/31(日) 00:23:39
>83
「よし、ラボナ!」
呼ばれた「ブレンゲン」は、六人の内で最も小柄な一人だった。
身長はエヴァンスと然して変わらず、
他の「ブレンゲン」と同じ黒甲冑、フルフェイスの兜からは羊の捩れた角を突き出し、サーベルと拳銃を腰に下げている。
だがラボナは、それらの武器を外すと仲間へ預けてしまった。
「FALCON、剣は無しで構わないか? 流石に死なれると困るからな、念の為」
微笑むエヴァンスだが、言葉の意は彼とラボナのどちらに向けられたものか示そうとしない。
一方、無言のままFALCONの背後に立ったラボナは篭手の拳を打ち合わせ、更に手首の具合を確かめる。
その身振り手振りはしなやかで、見るからに重厚な甲冑を、紙細工の様に易々と着こなす。
エヴァンスは立ち上がり、
「例の寒い甲板に出て貰おうか、ここでやられちゃ適わん。
カイザー、仮眠は止すか? それとも相手を宛がおうか。
何時ぞやの機械人形よりは大分にましな手応えを保証するがね」
ラボナを従え、FALCONを甲板へと誘い歩き始めた。

ブリッジから鉄製の螺旋階段を上り、行き当たった天井の鉄扉を押し開けると
赤い非常灯に照らされた狭い通路に出る。通路を歩いて再び階段。
ようやく甲板へ上がると、三人は吹き流れる雲の中を歩き、舞台の広さを確認した。
甲板は艦の全長より縦横短く、それでも常人が戦うには十分なスペースを確保していたが
FALCONたちに関して言えばその限りではないだろう。
エヴァンスは二人に、それぞれ十字の横線の端に立って見合うよう指示した。

「飛び道具は控えて、出来れば船体を傷付けないようにしてくれ!
相手を落としてしまう心配なら要らん! まあお互い、殺さない程度に軽くにな!」

>84
広間に集合していた遊撃隊は、ノックされた扉を開けようと出向く。
しかし天使長は隊員たちを制止すると
無用なトラブルを避ける為、広間の人間――教会派の大臣、司教らへ退室を命じた。
扉の外の天使、彼を遊撃隊に加える事はゾフィーエルから反対されていたし
アブデルにとっても、彼と自分の隊を並べて衆人環視に晒すのは些か気が引けたからだ。
室内から人間が消えると、遊撃隊の天使によって扉が開かれる。

「ドグマ・ヴァンサーゴ、死の天使」

黒衣の男が放つ禍々しい雰囲気に、天界有数の猛者たちさえも一様に息を呑む。
ただ一人アブデルだけが動じる事無く、ドグマを迎え入れた。
「私が特別討伐隊の長、アブデルだ。貴公の御活躍はかねがね。
此度は人界などと退屈な席へお招きしてしまったかも分からぬが、
まつろわぬ民草を刈り取る事も、天使に課せられた大事な使命の一つには違いない。
まして我々は特に手強い根を絶やさねばらならん、そこで貴公のお力を拝借する次第だ。宜しく頼めるか」
アブデルは手摺りを乗り越えると、翼を広げるまでもなく軽々と広間へ降り立ち、ドグマへ握手を求める。

87 : ◆SgWfYeW0n6 :2006/12/31(日) 00:27:08
>83捕捉
【模擬戦初回はこちらで「ラボナ」として対応しますので、対PC戦闘の形式でお願いします】

88 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2006/12/31(日) 01:08:08
>82>83>86
エヴァンスの説明が終わり、カイザーの横に案内をする兵士が着いた。
「悪いな、案内してくれ。」

カイザーが歩き出した直後、ブリッジ内の空気が変わった。
そして、FALCONはその空気に瞬時に順応した。
(…やれやれ、これから嫌でも戦えるって言うのにな)

>カイザー、仮眠は止すか? それとも相手を宛がおうか。
>何時ぞやの機械人形よりは大分にましな手応えを保証するがね」
エヴァンスの問い掛けに、カイザーは腕を組んで考えた。
が、すぐに組んだ腕を解いた。

「…そうだな、面白そうだし仮眠はやめておくか。
 俺に相手はいらない、その二人の戦いを見学するだけでいいさ。」 
そう言って、甲板へ進んで行く3人の後ろを歩いていった。

カイザーは甲板に進んでいる最中、首に掛けているペンダントを手に取り、ずっと見つめていた。
(…これが、最後の大きな戦いになるかもしれないな。)

カイザーがこの戦いに参加した理由は、単に絶対者を討つだけではなかった。
死んでいった仲間が、もしも生きていたのならば?そんな事を考えるまで甘くは無い。
しかし、今日までの全ての戦争の黒幕が絶対者なのだとしたら…?
答えは簡単だ、元凶を断つ以外に選ぶ道は何も無いのだから。
カイザーが戦いに参加した本当の理由、それは…
絶対者という存在が実際に世界にどのような影響を及ぼしているのかを確かめる事であった。
絶対者が世界をどの程度までコントロールしているのか、
それだけでも分かれば、カイザーが望んでいる平和な世界は、夢物語では無くなるかもしれないのだから。

(このペンダントも、貰ってからずっと使ってるな。
 …ま、これを見れば必ず生きて帰るという決意を思い出せるし、お守り代わりにはなるだろ。)
そして、ペンダントを再び首に掛けた。

カイザーは3人に遅れて甲板に上がった。
>「飛び道具は控えて、出来れば船体を傷付けないようにしてくれ!
>相手を落としてしまう心配なら要らん! まあお互い、殺さない程度に軽くにな!」
エヴァンスの声が響く、まさにこれから戦いが始まるようだ。
「…冗談抜きに寒いな。」
仮眠室に行けば良かったと心の中で後悔するも、見学するといった手前もある。
マントに包まり、少しでも寒さを軽減しようとする。

「FALCON、始めから飛ばして行け!
 オーガス騎士の圧倒的な強さを見せてやれ!」
こんな事を言っているが、寒いから早くブリッジに戻りたいだけである。

89 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2006/12/31(日) 02:19:38
>86>88
余興の最初の相手となった黒い甲冑の騎士、ラボナ。
その背丈はFALCONより10cm位小さいといったところ。
ラボナは他の黒い甲冑の騎士に、身に付けていた武器を預ける。

>「FALCON、剣は無しで構わないか? 流石に死なれると困るからな、念の為」
エヴァンスは微笑みながら言う。

「エヴァンス、武道家の俺が素手で挑むってことだぞ……
 後ろの奴にも武器を持たせた方がいいと思うんだがな……
 それに……戦いは死ぬ一歩手前が楽しいってもんだぜ」
後ろの黒い騎士の強さをエヴァンスは信頼しているようだ。
武器が有りならFALCONを殺すことも可能だと言っている。
楽しい戦いが久々にできるとFALCONは思った。
だが残念なことに、エヴァンスは上等な料理に蜂蜜をぶちまけてしまった。

エヴァンスは椅子から立ち上がると、黒い騎士を引き連れて甲板まで案内する。
FALCONは早く戦いたいのだが、甲板までの道はそれなりに長く、FALCONを苛々させた。
甲板に上がると、冷たい風が体に当たって気持ちよく感じる。
エヴァンスに線の端に行けと指示され、同じく反対側の線の端に行った相手と見合う。
あぁ、早く戦いたい……全力で相手と戦い合いたい……
FALCONの頭の中は戦いのことだけで埋め尽されそうになっていく。

>「飛び道具は控えて、出来れば船体を傷付けないようにしてくれ!
>相手を落としてしまう心配なら要らん! まあお互い、殺さない程度に軽くにな!」
FALCONは黒いコートを脱ぎ、その場に置く。
エヴァンスには悪いが手加減ができそうにない。
FALCONの背中から胴着を突き破り、一対の黒い翼が生えてくる。

>「FALCON、始めから飛ばして行け!
> オーガス騎士の圧倒的な強さを見せてやれ!」

「任せろ……」
FALCONの体からは黒いオーラが噴き出ず、代わりに黄金のオーラが噴き出た。
銀色の髪は黄金に染まり、翼も黄金の光を発し始める。
FALCONの全力の証。

「楽しませろよ……」
FALCONは一言だけ言うと、その場から消えたと錯覚するようなスピードでラボナの横に移動。
顔を目掛けて重いハイキックを放った。



90 :リュミエール ◆ZV4/qZigOc :2007/01/03(水) 01:53:39
>85
入ってきたのは、人間の女だった。
別に人間だろうが魔族だろうが邪魔さえしなければどうでもいい。
チラリとローズの方を見て、ずれたメガネを直す。
自己紹介を、頼んだ覚えもないのに勝手に始めた。そこはいい、
問題は後半の「広間まで連れそっていくように」と言う内容。
これ見よがしに嘆息し、億劫そうに首を横に振る。

「ご丁寧にどうも......そうですか。
 ......はぁ......また無駄に時間を浪費させられるのね......」

しかし、普段から人の話を聞いてないせいで時々呼び出されては
説教されているのだ......ここでも無視しようものなら今までの比ではなかろう。

「(多少の無駄は仕方ない、か......)
 ......分かりました。丁度湯浴みをしようと思っていたところです。
 10分程度で済ませますので、何もない部屋ですがどうぞお待ち下さい......」

そう言って返事も待たずその場で全部脱いでカーテンの向こう側へと消える。
調合関連以外にはまったくと言っていいほど関心を持たないリュミエール、訪問者が男でも
同じ様に行動する。事実、アブデルに「慎みを持て!」と言われた事もあったが......
薬の調合に慎みは必要ないのだから、馬耳東風でしかない。


きっかり10分後、バスルームから出てきて軽く体を拭き新しい服に身を通す。
ほったらかしだった前の服はいつの間にか片付けられていた。ややこしい普段どおりの
髪形を結って、最後にメガネをかけるまで一度たりともローズを見なかった。

「では、行きましょうか......ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズさん......
 ......ああ、私はリュミエールと言います......」

思い出したかのように名乗る。

91 : ◆SgWfYeW0n6 :2007/01/06(土) 14:45:51
>88>89
「FALCONの腕力、脚力は大砲並みだな」
FALCONが黒い翼をひるがえし、彼方に立つラボナへ一瞬で追いすがった。
エヴァンスとカイザーは二人甲板に並び試合を見守る。
「大砲と魔法は戦の神器、過去百年これを欠かして戦争に勝った奴は居ない。
戦場における最強は貴様ら歩く大砲とよく言ったものだが、今日日は違うな。一番の強みは――」
エヴァンスは、甲板へ取り残されたFALCONの金色のオーラへ手をかざす。
義手の指が金の霞を絡め取り、吸い込んだ。
「大砲に怯まない兵隊だ」
FALCONの放った上段蹴りは、×字に組まれた黒甲冑の二の腕に阻まれた。
脚が甲冑に触れた一瞬、円形の魔法陣が空中へ展開すると鎧に代わって蹴撃を受け止め、砕け散る。
ラボナの身体も威力の余分によって後ろに退いたが、ダメージを受けた様子は無い。
相変わらずの軽い身のこなしでステップを踏むと、FALCONから間合いを取った。

「オーガス騎士、流石の腕前ですね」
兜の中でくぐもってはいるが、女の声。
ラボナの甲冑に虹色の波紋が走り、彼女の背中から巨大な蝶の翅が現れる。
そして臀部、尾骨の辺りからは身長ほどもある、蛇腹の鎧に覆われた蜥蜴の尾が生え出した。
「この通り、蹴落とされても平気な体ですから」
体格に不似合いのパーツを持て余す事無く、素早く蹴り込む。
同時に尾っぽが甲板から浮き、繰り出された脚に続いてFALCONの脛を狙った。

92 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/06(土) 18:55:24
>91
放った蹴りは腕から発せられる魔法陣によって受け止められた。
だが、FALCONは蹴りを受け止められたことなど意に介さずに蹴りを振りきった。
魔法陣は砕け散り、ラボナは後方に僅かに吹き飛ぶ。
憎らしいことにダメージを受けたそぶりはラボナにはない。

>「オーガス騎士、流石の腕前ですね」
兜の下から聞こえた声は女の声。
女性の身ながらここまで腕を上げるとは、もの凄い鍛練を積んだことだろう。
FALCONがそう思っていると、ラボナは背中から蝶の翅とトカゲの尻尾が生える。

>「この通り、蹴落とされても平気な体ですから」
ラボナは人間ではなかった。
ラボナの強さは修行によってここまでの力を付けたのではなく、種族的なものなのかも知れない。
そう考えると、FALCONは少し残念な気分になった。

今度はラボナの攻撃から。
素早い動きでFALCONに向かって蹴りを放つ。
FALCONは気を込めた右腕でラボナの蹴りを受け止め、死角から放たれた尾撃を右足で防御。
どちらの攻撃もかなりの威力だ。
FALCONは空いていた左腕でラボナの頭を指差して言った。

「どどん波っ!!」
FALCONの左手の指先から収束された貫通力の高い気功波が放たれる。



93 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/06(土) 21:41:48
>91>92
FALCONとラボナの戦いは始まった。
今のところ、両者一歩も引かずと言うべきか、決定的な一撃を受けた者はいない。

>「FALCONの腕力、脚力は大砲並みだな」
>「大砲と魔法は戦の神器、過去百年これを欠かして戦争に勝った奴は居ない。
>戦場における最強は貴様ら歩く大砲とよく言ったものだが、今日日は違うな。一番の強みは――」
>「大砲に怯まない兵隊だ」

不意に激しい突風が吹き、大気が横へ流されてゆく。
「確かに、戦場へ出るのに最も必要とするのは心技体のうち、体でなければ技でもない。
 最も必要なものは、心…それは即ち、勇気」
自らの髪の乱れを直し、戦いの続きを見る。


ラボナの姿が徐々に明らかになっていく。
(亜人か。魔方陣を操るとなれば、注意すべき部分は肉体的な特徴だけじゃ無い)
それをFALCONに伝えようとしたが、これは一対一の戦い。
戦争よりは私闘に近い。ならば手出しも口出しも無用。


「さっき、大砲に怯まない兵が一番の強みと言っていたな。
 それは俺も賛成だ。」
戦闘に目を向けたまま、横に並ぶエヴァンスへ話し掛ける。
FALCONの指先から線状の光がラボナへ向けて放たれた。

「だが、心だけで大砲の一撃は止められない。
 心と技と体、全てが揃わない限り、兵に大砲は壊せない。
 …あのラボナという兵に、大砲を壊すすべはあるのか?」

94 :名無しになりきれ:2007/01/06(土) 23:53:16
「少佐!シュヴァルツェルヴァイト少佐!」
悲壮な叫びで私の名前を呼ぶ中尉の声で目を醒ました。
「・・・そうか、間に合わなかったか・・・」
長い間眠っていたが、中尉のその声色で全てを悟り小さく呟いた。
そう、我がガストラは敗北したのだ。
抗魔戦争で致命傷を負い、志願して第六世代機械化兵の実験体となった。
実験は順調そのもので、あと少し時があれば私は最強の兵士として戦場に立てたであろう。
だが、事態は余りにも急すぎた。
よもや大戦から一年と経たずに天界との全面戦争に突入するとは・・・。
結局私は完成度が80%の状態で今日この日を迎えたのだ。

私は私の前で泣き崩れる中尉に書ける言葉一つ見つけられなかった。
最新鋭の兵器として一歩手前まで完成しているのに、人間としてはどうしょうもない欠陥品になってしまったようだ。
「そ・・・それで・・・天界は少佐に・・・降伏条件として少佐にオーガスから離脱した空中戦艦を落とす様に、と!
ガストラの粋を集めながら戦場に立てなかった少佐を!同じ人間への尖兵に、と!」
注意は床を叩き、拳から血を流しながら搾り出すように私に告げる。
「そうか、わかった。
データを送ってくれ。装備は超長距離移動ユニット。亜空間転送装備はFコンテナを用意しておいてくれ。」
「!?少佐・・・平気なんですか?」
培養槽から出た私に中尉が驚きの声をかける。
まるで私を裏切り者なのでは、と疑わんばかりに凝視しながら。
「私は生粋の兵士なのだ。そして君は戦士だ。
兵士は照準を選ぶ権利を持たない。
ただトリガーをひくだけ。
ガストラという国からの命令が下ればたとえかつての味方であろうと戦うのみ。」
中尉の肩をたたき、私は出撃するためにバンカーへと向かう。

・・・私は中尉に嘘をいった。
私はもはや兵士ではないのだ。ただ純一なる戦士なのだ。
戦う為に生き、死に、そして再度戦うためだけの生物となった。
だが、戦う事すらできなかった私は『戦え』という命令が何より嬉しかったのだ。
誰の命令でも、相手が誰であろうともはやどうでもいいのだ。
ただ私の存在意義を、全身全霊で立証する!

95 :名無しになりきれ:2007/01/07(日) 10:05:50
そこにいたかカーマイン

96 :ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズ ◆pPAOEY1pWs :2007/01/07(日) 22:11:21
>90
>「では、行きましょうか......ベビーバドル・グリオン・ギャビ・ローズさん......
> ......ああ、私はリュミエールと言います......」

「そう…リュミエールさんっておっしゃるの…宜しくお願いします…。」

そう言うとローズは丁寧に礼をし、部屋を出た。
この基地は広い。下の広間に行くだけでも五分ちょっと掛かる。

「リュミエールさん…はどうやらお薬の研究をなさってるようですね。」

リュミエールに背を向けたままローズは話しかける。
「…ああ、すみません。机の上に薬剤についての本があったので…そうかなって。」
そう言うとローズは首だけ少しリミュールを見て笑うと再度前を見て進む。

「…と言うことはここに来た目的も研究材料目的か何かですか?
……見たところ貴方は戦い嫌いに感じたので…」

97 :名無しになりきれ:2007/01/07(日) 22:58:27
>91-93
ガストラを発ってから16時間。
試作品とはいえ長長距離移動ユニットは如何なくその能力を発揮しオーガス騎士たちの乗る空中戦艦を補足した。
私の望遠モノアイにもはっきりと映るその姿。
距離5000。当然のように私を細くしているだろうが、まだ反応はない。
単騎ということと航続速度を計算しまだ様子見を決め込んでいるのだろう。
だがこの距離であっても私の血は沸騰し、逆流しそうなほど高ぶっている。
敵だ!闘争ができる!!
この距離は十分に私の射程なのだ。

超長距離移動ユニットにつけられたミサイルポットから14発のミサイルを発射。
新開発された特殊弾頭。
戦艦周囲に張り巡らされた障壁を無効化する!
「落ちろ!我が敵よ!!!」
私の雄叫びと共に100mmレールガンを二連射!
狙いは艦橋と動力部だ。

98 :名無しになりきれ:2007/01/08(月) 15:53:17
>>97は対空砲火の直撃を受けて死んだ
砲兵「羽虫がいたので撃ち落としときやした!」
砲兵長「そんなもん一々報告すんな」
そんな訳でエヴァンスに知らせる迄もなく誰も知らずに終わった!

99 :名無しになりきれ:2007/01/09(火) 04:57:25
そして、戦艦の障壁が復活した!!

100 :名無しになりきれ:2007/01/09(火) 19:25:16
>99
「な!ばかな?01はどうした?」
「完全に沈黙!!」
「ならば機械兵士02いけ!!」

101 :リュミエール ◆ZV4/qZigOc :2007/01/10(水) 11:50:43
>96
>「そう…リュミエールさんっておっしゃるの…宜しくお願いします…。」

「こちらこそ......それでは、先導をよろしく......」

ベビー(略)ローズは先に部屋を出た。後をついていく。
何しろ必要ないと言う理由で基地内の構造を記憶していないのだ。
どの道誰かの案内無しで広間に行く事など出来ない。
......前を行くローズからこんな質問が来る。

>「リュミエールさん…はどうやらお薬の研究をなさってるようですね。」
>「…と言うことはここに来た目的も研究材料目的か何かですか?
> ……見たところ貴方は戦い嫌いに感じたので…」

「......ええ、と言うかそれしか出来ませんから......
 私の仕事は、薬を作る事......要不要の判断もつけずに材料が失われる......
 材料だけでなく......薬を試せる相手も......嫌い、と言うよりも、無駄......ですね。」

ここ数十年研究内容以外の事を話す事も稀だったせいなのだろうか、
リュミエールの感覚では精一杯話しているつもりなのだが、ローズには
本当に訥々と喋っているようにしか聞こえない。何しろ、これだけの事を言うのに
たっぷり4〜5分はかかっているのだから。

102 : ◆SgWfYeW0n6 :2007/01/11(木) 18:19:50
>92>93
>FALCONの左手の指先から収束された貫通力の高い気功波が放たれる。

瞬時に出現した虹色の魔法陣は閃光と共に消えて、
仰け反ったラボナの兜の額を気功砲が、縦一文字に引き裂いた。
ラボナは退くと腰を落とし、拳を固め、追撃を待ち受ける格好で構えた。
翅が微かにはばたき、尾もFALCONの足を押さえるべくゆっくりと指針を定めて甲板を這った。
彼女の黒い兜が勝手に顎部の番いを外して落ち、素顔が露わになる。
「ブレンゲン」のラボナは細面の少女で
こめかみから突き出した角の他、顔立ちは人間に同じ造形だった。

>…あのラボナという兵に、大砲を壊すすべはあるのか?」

「何の為の軍隊だ? 戦争は一人でやるもんじゃないだろ」
エヴァンスはさも不思議そうな面持ちで、カイザーへ答えた。
「今回は相手が味方だ、壊してしまってはまずいから……な」
ふと彼が見上げた方角、雲の切れ目から青い電光が降り注ぎ、甲板上の二人を襲う。
すかさず船体を紫の光の帯が包み、電光は甲板から4、5メートルの中空で弾かれ彼方へと逸れた。
続いて鳴り響く砲撃音、警報。暗い雲の中を、数体の銀影が過ぎった。
砲撃を受けて火を噴く一体が、FALCONらが居る場所から向かいの甲板の端に墜落し爆発、艦を震わす。
逃げた敵を追っての機銃射撃が霧中を縦横するが、他に落ちる者も無く散って消えた。
「お客だ、ラボナ! 降りて銃を使え!」
エヴァンスに呼び掛けられたラボナは構えを解くとFALCONに会釈し、手近な昇降口を開いて艦内へ降りてしまった。
エヴァンスもまた、ペンタグラムを風に流してばら撒いただけでそそくさと降りて行こうとする。

銀影が「Little Jennie Anges」の雲に戻り、再度艦への接近を試みる。
雲を抜けて現れた敵は大型のフライトユニットを背負った、六体の機械兵士。
砲火を掻い潜った三機が船体に肉薄し、内一機が甲板に着陸した。
他三機は甲板上空と艦の左右を併飛行する。位置は僅かな弾幕の死角で、艦からの撃墜が困難だった。
昇降口から艦内に戻りかけたエヴァンスが、残るカイザーとFALCONに叫ぶ。
「お望み通りの真剣勝負だぞ! 上手く敵を艦から遠ざけてくれ、援護するから!」
エヴァンスの姿が甲板から消えた。取り付いた機械兵士はフライトユニットを離脱し、カイザーたちへ向く。
機械兵士は滑らかな銀の装甲で全身を覆った二足歩行・人間型で、
猿のように長く伸びた手足で甲板を駆けると、カイザーへ飛び掛った。

【機械兵士×6、決定リール可ザコNPCです】

103 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/11(木) 20:28:06
>102
ラボナは魔法陣を発生させ、どどん波を防ごうとする。
だが、どどん波の貫通力は魔法陣の防御力を上回るようだ。
どどん波は魔法陣を容易く貫く。
ラボナは魔法陣が壊れるのを見て、顔を仰反らせて回避する。
だが、完全には回避できなかったようで、兜を縦にどどん波が走る。
ラボナはどどん波の後の追撃を警戒してか、後方に待避し、構えをとる。
再び見合う二人。
だが、そんな二人の楽しみを邪魔する無粋なことが起きた。

船の周りに紫色の光の帯が張り巡らされたかと思うと、機械のような物が船の周りを蠅のように飛び回る。
蠅のように飛び回る機械が反対側の端に墜落し、戦艦が僅かに揺れた。

>「お客だ、ラボナ! 降りて銃を使え!」
エヴァンスの呼び掛けによってラボナは構えを解き、FALCONに会釈するとその場を去っていく。
楽しみが消えた。

「あぁ、つまらねえなぁ……」
これから楽しい戦いになっていく筈だったのだが、体が暖まる前に戦いが終ってしまう。
ラボナやエヴァンスが去り、ここに残ったのはFALCONとカイザー、それと鬱陶しい蠅が三匹。

>「お望み通りの真剣勝負だぞ! 上手く敵を艦から遠ざけてくれ、援護するから!」

「ったく……分かったよ。あまり乗り気じゃねえけどやってやるよ……
 じゃ、カイザー。ここは任せる。
 俺はまだ飛び回ってる鬱陶しい蠅をぶっ壊しにいく」
金髪から銀髪に戻ったFALCONは黒い翼を羽ばたかせ、真上を飛んでいる機械兵士の下に飛んでいった。



104 :名無しになりきれ:2007/01/11(木) 20:51:24
(  ゚Д゚)⊃旦 < FALCON、まあ茶飲め

105 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/12(金) 17:40:19
>102>103
FALCONの気功波によって、ラボナの素顔が明らかになる。
(ほう、顔も昆虫みたいなものを想像していたが。
 …そういえば、エヴァンスの部下って女がけっこう多いな。)
などと、どうでもいい事を考えていると、エヴァンスから返事が来た。

>「何の為の軍隊だ? 戦争は一人でやるもんじゃないだろ」
「それでは、ラボナに勝ち目が無いと言ってるような気がするが…」
>「今回は相手が味方だ、壊してしまってはまずいから……な」
(…結局、どっちだよ)
と、心の中で無駄なツッコミを入れながら聞いていると、付近の空に異変が起きた。

カイザーとFALCONが甲板に残される。
>「お望み通りの真剣勝負だぞ! 上手く敵を艦から遠ざけてくれ、援護するから!」
エヴァンスの声が響く。
(別に俺は望んでないんだが…
 と、そんな事をぼやいている場合じゃないか。)

>「ったく……分かったよ。あまり乗り気じゃねえけどやってやるよ……
> じゃ、カイザー。ここは任せる。
> 俺はまだ飛び回ってる鬱陶しい蠅をぶっ壊しにいく」

「ああ、分かってると思うが油断はするなよ。」
FALCONは上空の敵を迎撃する為に飛び立っていった。

>機械兵士は滑らかな銀の装甲で全身を覆った二足歩行・人間型で、
>猿のように長く伸びた手足で甲板を駆けると、カイザーへ飛び掛った。

直後、飛び掛った機械兵の右腕間接部分が爆発した。
カイザーが放った闘気弾が命中したのである。

負傷に驚いた機械兵は一旦距離を保とうと、後ろへ跳んだ。

後ろへ跳び、反撃へ移ろうとした機械兵の背中に、剣が突き刺された。
機械兵は胸から見える剣先を確認し…そして、地面に倒れた。
その光景の一部始終を正確に目視出来た者は、そう存在しないだろう。
機械の目にも止まらぬ速さで、カイザーが敵の背後をとったからである。

カイザーは、突き刺した剣を引き抜き、鞘に戻した。
「…さて、FALCONの攻撃を前にして、この戦艦に降りて来れる奴は存在するのかな?」
空を見上げ、そう呟く。

106 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/12(金) 18:32:12
甲板の真上にいる機械兵士が突然爆発を起こし墜落する。

「この程度の衝撃波で壊れんのかよ……張り合いがねえな……」
機械兵士が浮いていた位置にまでFALCONは浮上する。
機械兵士はFALCONの目から放たれる衝撃波によって、バラバラになってしまったのだ。

「この分じゃ他の機械にも期待はできそうにねぇ……さっさと済ませちまうか……」
FALCONは飛空戦艦の後方まで飛んで行き、その場で静止。
飛空戦艦が宙に浮いているFALCONを置いて、フレゼリア方面に飛んで行くのが見える。
そして、飛空戦艦の横を飛んでいる二体の機械兵士の姿も。

「エヴァンス達の援護の必要なんかなかったな」
FALCONは右腕を右側に位置する機械兵士に向け、左腕を左側に位置する機械兵士に向ける。

「吹っ飛べ」
両腕から放たれる二つの気功波。
機械兵士はその気功波に気付いていなかったのか、気功波はいとも容易く機械兵士を粉微塵に吹き飛ばした。

「よっ、戻ってきたぞ」
空から戻ってきたFALCONはゆっくりと甲板に着地して、
「うぎゃあーっ!まだいたのかぁーっ!」
甲板にいた二体の機械兵士の内の一体の体当たりを喰らい、また空に戻っていった。



107 :名無しになりきれ:2007/01/12(金) 20:48:34
はぁ!!気孔弾!!

108 :名無しになりきれ:2007/01/12(金) 20:53:40
はぁ?氣志團?

109 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/13(土) 17:01:30
>106
>「よっ、戻ってきたぞ」

「お、早かったな。」
カイザーがそう言った直後、

>「うぎゃあーっ!まだいたのかぁーっ!」
>甲板にいた二体の機械兵士の内の一体の体当たりを喰らい、また空に戻っていった。

「な!?、FALCON!」
遠くへ飛ばされていくFALCONを、見ているしかなかった。
機械兵へ目を遣る。
「貴様…FALCONのカタキを討ってやる!」
カイザーは再び剣を手に取った。

剣の周りに光が発せられ、甲板を白銀に照らし付ける。
カイザーはFALCONを吹き飛ばした機械兵目掛けて駆け出し、剣を振り上げた。
すると、もう一体の機械兵が道を遮った。
「貴様は邪魔だ、どけ!」
剣の柄頭で、その機械兵を殴り飛ばした。
その機械兵は、煙を上げながら艦外へ投げ出され、その10秒後に爆発を起こした。

再び剣を振り上げ、機械兵の胴体に狙いを定めた。
「ブレンテル流、闘気の剣!―――オーラスマッシャー!!」
白銀の光と聖なる剣によって、機械兵の体が一刀両断される。

「…ふぅ、カタキは取ったぞ。FALCON」
そして、剣を鞘に収めた。

110 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/13(土) 20:49:57
>109
>「…ふぅ、カタキは取ったぞ。FALCON」

「カイザーっ!俺はまだ死んでねぇ!」
またもやゆっくりと甲板の上に降りてきたFALCON。
今度は辺りの警戒も怠らない。
辺りに敵の機械兵士がいないことを確認すると、FALCONは一息ついた。

「ふぅ……殺されるかと思ったぞ……」
機械兵士に体当たりを喰らった後、飛空戦艦の機銃に敵と間違われて撃たれ、必死に避けて甲板まで帰ってきたのであった。

「俺はここで機械が来るのを待ってるけど、カイザーはどうするんだ?
 艦内に戻ってるか?」
FALCONは落ちていたコートを拾うと、カイザーに聞いてみた。



111 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/14(日) 22:29:10
>110
>「カイザーっ!俺はまだ死んでねぇ!」

「おお、無事だったのかFALCON」
本気で言っているのか冗談で言っているのか、イマイチ分かりにくい口調である。

カイザーは周りを見渡した。
今のところ、周りに敵影などは確認できない。

>「俺はここで機械が来るのを待ってるけど、カイザーはどうするんだ?
> 艦内に戻ってるか?」

FALCONの問いに、悩む素振りも見せずに答える。
「いや、フレゼリアも近づいてきたようだし、俺もここで準備体操をさせてもらう。
 俺の相手は、お前が倒し損ねた奴だけで十分だから、好きに暴れてくれよ。」

112 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/15(月) 20:32:30
>111
>「いや、フレゼリアも近づいてきたようだし、俺もここで準備体操をさせてもらう。
> 俺の相手は、お前が倒し損ねた奴だけで十分だから、好きに暴れてくれよ。」

「じゃあ、遠慮なく戦わせてもらうぜ」
FALCONは翼を消して黒いコートを着ると、その場に座る。

「早く、来ないかなぁ……」
FALCONはそう言うと、目を閉じて精神を集中させる為に瞑想を始めた。



113 :名無しになりきれ:2007/01/15(月) 22:32:43
>111>112
Little Jennie Anges移動空域より遥か離れた場所で呟く声だけが響き渡る。
***成る程成る程、噂通り。同じ土俵では勝てそうにない。ならばこちらをご賞味あレ***

遥か離れた場所であるにもかかわらず、その声に呼応して空中戦間の前に更に一機、機会兵士が立ちはだかる。
先ほどの機会兵士よりは大型だが、装備性能的にあまり大差はなさそうに見える。
ホバリングで静止状態になると、機械兵士の胸部装甲が開いていく。
装甲が開かれた中は強化ガラスでできた特殊ケースになっており、中には6歳ほどの少女が閉じ込められていた。
少女は泣き叫びながらケースを叩いているが、その声は遮られており外には届かない。

***気の流れが見えるのならば判ろう。機会兵士と少女の生命維持装置が同一だという事ガ!***

機会兵士は無防備にただ艦橋へめがけて突っ込んでいく。
このまま特攻するつもりなのだ。

114 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/16(火) 21:31:57
>>112>>113
FALCONは目を瞑り、心を静め始めた。
これから始まる大きな戦いの為の準備なのであろう。

「俺は剣の素振りでもやっているかな。」
そう言って、鞘に収まっている剣の握りに触れた瞬間、空から声が響き渡った。

>***成る程成る程、噂通り。同じ土俵では勝てそうにない。ならばこちらをご賞味あレ***

空に一機の機械兵士が現れた。
大小の違いはあれど、見た目には土俵を変えたようには見えない。
(機械兵士…?―――なっ!?)
カイザーは目を疑った。
開かれた機械兵の胸部には強化ガラスが張られており、なんとその中には年齢は一桁であろう少女が閉じ込められている。

>***気の流れが見えるのならば判ろう。機会兵士と少女の生命維持装置が同一だという事ガ!***
そう言われ、カイザーは気の流れを探る。
そして感じ取ったものは、少しの衝撃を受けただけでも爆発するという、機械兵の極めて危険な状態だ。
(機械兵が爆発すれば、少女も死ぬ…生命維持装置が同一とは、そういう意味か…!!)
敵の行動に対して怒りを覚え、そして言葉を言い放つ。
「神ってのは、卑怯な手を使って勝つ事に喜びを覚えるらしいな。
 …今まで戦ってきた、人間や魔族の奴らの方がよっぽど正々堂々としていた。」

怒りに震える肩と感情を静め、空に浮かぶ機械兵を見据える。
「…こうするより、他の方法は思いつかないか。」
後ろに振り返り、FALCONの顔を見る。
「FALCON!あの機械兵の所まで、俺を投げ飛ばしてくれ!」

115 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/16(火) 22:01:04
>113>114
>***成る程成る程、噂通り。同じ土俵では勝てそうにない。ならばこちらをご賞味あレ***

何者かの声が聞こえる。
FALCONが目を開けると、目の前には一体の機械兵士がいた。
不思議なことに気の流れを感じる。
それもそのはず、機械兵士の体の中には幼い少女が閉じ込められているのだ。

>***気の流れが見えるのならば判ろう。機会兵士と少女の生命維持装置が同一だという事ガ!***

FALCONは「それがどうした。俺には関係ない」
と言おうとしたが、カイザーの怒りの気を感じ、変な確執を生む可能性を考えて言うのを止めた。

>「…こうするより、他の方法は思いつかないか。」
>「FALCON!あの機械兵の所まで、俺を投げ飛ばしてくれ!」
カイザーがFALCONの方を向いて頼んでくる。
特攻してくる機械兵士に向かって投げ飛ばしてくれと。

「分かったよ。あの小さい子を助けに行くんだろ。
 勢いが有りすぎて小さい子まで殺しちまわないように、軽く投げてやるよ」
FALCONは立ち上がると、カイザーの方まで近付く。
カイザーの尻に手を当てて、手の上に座らせると、機械兵士に向かって投げ飛ばした。



116 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/17(水) 22:25:10
>115
>「分かったよ。あの小さい子を助けに行くんだろ。
> 勢いが有りすぎて小さい子まで殺しちまわないように、軽く投げてやるよ」
>カイザーの尻に手を当てて、手の上に座らせると、機械兵士に向かって投げ飛ばした。

(腕力のせいか、軽くと言っていた割には速いが…ちょうど良いスピードだ)
頬に風の流れる感覚を覚えながら、一直線に機械兵へ向けて飛んで行く。
これならば、あと一呼吸もすれば辿り付ける…そう思った矢先だった。
機械兵の顔がカイザーへと向けられ、その瞳から血のように紅いビームが放たれたのだ。

「―――ッ!」
カイザーは咄嗟に右手を動かし、ビームを剣でガードする。
ビームと剣の接触点を中心に紅い粒子が撒き散らされ、剣の金属部分は火傷するような熱さになろうとしている。
…が、それ以上、剣が熱くなる事は無かった。

カイザーが機械兵の背部に降り立ったのだ。

剣を鞘に収め、一点を見据える。
「前面が強化ガラスで覆われているのならば、ここしかない!」
カイザーが機械兵の背中に両手を突き刺した。
その次の瞬間…機械兵は大爆発を起こした。
空に大きな煙が舞い上がり、その影響で戦艦上空が覆い隠され、人影すらも確認する事ができない。
甲板部に機械兵のパーツがボロボロと落ちて来るが、その中に人間らしき姿も発見できない。

―――そして、煙の間を裂くように光が溢れ出した。
光は瞬く間に全ての煙を吹き飛ばし、
光の最も強い部分にカイザーと、その腕に抱えられた少女の姿があった。
二人は、ゆっくりと甲板の端に着地した。

光が少しずつ弱まり、数秒後には完全に消え去った。
「…ふぅ、強引な手段だったが、なんとかなったな。」
腕に抱えられた少女は静かな寝息を立てており、命に別状は無いようである。

カイザーはFALCONの方へと顔を向ける。
「とりあえず、この子供を艦の医務室へ連れて行く。
 見た所、外見に傷は無いみたいだから、
 医師に見てもらった後で、意識が戻ったらペガサスを呼んで、すぐにでも帰してやろうと思う。
 この子の故郷が滅ぼされたならば話は別だが…
 そうでもない場合は、こんな戦艦に残されちゃ、不安で仕方ないだろうからな。」
歩き出し、戦艦への出入り口である階段の前で立ち止まり、再び振り返った。

「…おそらく、天界の攻撃はまだ続くだろうが、気を抜くなよ。」
そう言い残し、カイザーの姿は戦艦の中へと消えていった。

117 :名無しになりきれ:2007/01/17(水) 22:37:50
>116
医務室に行くまでの間に少女は意識を取り戻し、カイザーの腕の中で泣き始めた。
助けられた安堵、今までの恐怖、これからの不安、それらが全て混じりあったような涙だった。
しばらくしたあと・・・
カイザーの腕に抱かれて泣いていた少女の嗚咽が徐々に小さくなっていく。
それとは反比例して、少女の手足は伸び、身体は豊かに、艶やかになっていった。
「あはははは!さすがは優しい騎士様だねえ。聞きしに勝る不用意さ、甘さ。よくそれで今まで生きてこられたものだよ。」
カイザーの腕からすり抜けた少女は、いや既に色香を漂わせる美女はおかしそうに首筋に指をやる。
その場所と同じ場所、カイザーの首筋には真っ赤な一本の線が・・・。
美女の手につままれたルージュでいつの間にか線を引かれていたのだ。
「温室育ちの坊やにはショックだったかい?まぁだからこそ私が呼ばれたんだけどね。
さあ騎士様、『艦長』のところまでエスコートしてくださる?」
妖艶な笑みを称えながらカイザーにへを差し出す美女の招待や如何に???

118 :名無しになりきれ:2007/01/17(水) 22:44:13
狐看護婦乙

119 :FALCON:2007/01/17(水) 23:26:10
>116
カイザーが機械兵士の体内から少女を救出し、少女を医務室に連れていくと言う。

>「…おそらく、天界の攻撃はまだ続くだろうが、気を抜くなよ。」

「分かってるって。
 何をしでかすか分からないような奴らに油断をする程、俺はうっかり者じゃねぇよ」
手段を選ばないような奴らには油断することなどできない。
あのカイザーが連れていった子供にも、実は爆弾を仕掛けているということもありそうだ。
カイザーには悪いが、次に機械兵士が人質を連れていても、容赦なく消し飛ばす。
FALCONはそう考えると、仰向けに寝て空を見上げ、敵が来るのを待つ。

寝転んでいても冷たい風が体を触り、気持よく感じた。

「次に来るのはこんな風のような強い奴がいいな……」

120 :名無しになりきれ:2007/01/17(水) 23:44:35
というわけで、FALCONのためにグレゴリウスを人質にした機械兵がやってきちゃった

121 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/18(木) 20:38:02
>117
少女はいつの間にか意識を回復していた。そして泣き出す。
カイザーは何も言わず、ただ医務室へ向けて歩いた。
だが、それは何の意味も成さなかった。

>それとは反比例して、少女の手足は伸び、身体は豊かに、艶やかになっていった。
>「あはははは!さすがは優しい騎士様だねえ。聞きしに勝る不用意さ、甘さ。よくそれで今まで生きてこられたものだよ。」

>美女の手につままれたルージュでいつの間にか線を引かれていたのだ。
>「温室育ちの坊やにはショックだったかい?まぁだからこそ私が呼ばれたんだけどね。
>さあ騎士様、『艦長』のところまでエスコートしてくださる?」

「俺が甘いのは百も承知だ。
 …あの時、気を探った時から薄々変だとは感じていた。
 お前の気は、機械兵の情報しか教えてくれなかった。
 あれだけ泣き喚いていたのに、気の震えも、自身を案ずる気持ちも、何も感じなかったんだよ。
 震えに関して言えば、怒りに震えた俺の方が大きかったぐらいだ。」

そこで声を一旦区切り、小さく溜め息をついた。

「だが、少女はパニックで頭の中が一時的に真っ白になった可能性もある。
 それを信じて…いや、あの時は選択する余裕もなく少女を助けた。
 …ま、その結果は俺にとって些かショックなものだったがな。」

カイザーは首に書かれた線を、指先で擦り、消した。
「これは何のマネだ?
 呪いや挑発なら、俺には効かないと思え。
 それとも…ナイフでいつでも同じ傷が作れた。か?忠告ならばありがたく受け取っておこう。」

そして、美女から身体を背ける。
「残念だが、俺は見も知らない異性をエスコートするようなキャラじゃないんでな。
 付いて来るなら、勝手について来い。
 …エヴァンスに何の用事かは知らないが、おかしな行動をするなら容赦はしないぜ。」
カイザーは足を進めた。無論、相手の動向に警戒しながらである。

(隙を突けば、俺を殺すまではいかないまでも深手を負わせるぐらいならば出来たはずだ。
 この女の目的、一体何なんだ?)
この考えは、カイザーがこの場で美女と戦おうとしなかった理由そのものでもあった。
そして、それを確かめる為にエヴァンスの元へと進んでいる。

ブリッジへの扉が開かれる。
「エヴァンス、お前へのお客さんだ。」
カイザーは、ブリッジの中へ足を踏み入れた。

122 :名無しになりきれ:2007/01/18(木) 20:55:23
美女はカイザーの三歩下がって付いていく。
不振な動作も、不穏な気配もない。
ブリッジに到着し、エヴァンスを紹介されると美女はするりと歩み出る。

擦れ違いざま、カイザーに悲しげ笑みだけを見せ、何も言わずに通り過ぎた。
ブリッジ中央でエヴァンスに向かい片膝を付き頭を垂れる。

**くかかか、どこまでも愚かな・・・!貴様らを倒せずともこの艦の機能を停止する事はたやすいゾ!**
どこからかまた声が響いてくる。
その言葉に呼応するように片膝を付いた女の魔力が増幅していくのがわかるだろう。
魔道内燃路の過剰燃焼。
すなわち自爆である。

カイザーやエヴァンスは爆発に耐えられるかもしれない。
だが、ここはブリッジ。
空中戦艦の中枢。
動力炉でないので大爆発を起こす事はないが、艦の機能を破壊、航行不能にすることになるのは必死だ。

既に外皮は溶け落ち、剥き出しの機械の身体でそこにいる『ソレ』が爆発するまで数秒とないだろう。

123 : ◆SgWfYeW0n6 :2007/01/19(金) 21:01:43
>121>122
艦の各砲座は戦闘配置のまま現状待機を命じられていたが
全面雲の灰色を映した壁面モニターから、戦闘の気配は既に消え去っていた。
オーガス騎士を残してブリッジに戻ったエヴァンスは、艦長席でブレンゲンからの報告を受ける。
ラボナではない、長身の男のブレンゲンが彼の脇に立つ。
「ガストラの機械兵士です。所属部隊、型番の特定は……」
エヴァンスが義手をもたげ、男の話を遮った。
「ガストラ軍機甲部隊に配備予定だった、汎用の長距離航行用装備だ。
戦後は領地分割のゴタゴタで未制式のまま凍結、開発中の機械化重装歩兵と一緒にな。
今更その、眠れる獅子を呼び起こして来たのはせいぜいが天界への義理立てだ。
直接飛んで来た奴らは兎も角として、ガストラ軍が本気でこの艦を落とすつもりは無いだろう。
言っとくけど、捕捉されたからといって航路の変更は一切無しだよ」
「それはあの二人にお教えになるべき事では?」
「あいつらにだって分かるさ」
椅子を回し、後ろに向く。エヴァンスの投げ出した足を避けるため、男は軽く身を引いた。

>カイザーは、ブリッジの中へ足を踏み入れた。
>ブリッジに到着し、エヴァンスを紹介されると美女はするりと歩み出る。

「カイザー、お前が助け出したのはこんな御婦人だったかな?
俺は彼女にさっぱり見覚えが無いんだ、モニターでもな]
カイザーが連れて現れた女は、エヴァンスの前でひざまずいた。
エヴァンスの表情が歪む。すかさず立ち上がり、

>**くかかか、どこまでも愚かな・・・!貴様らを倒せずともこの艦の機能を停止する事はたやすいゾ!**

「良い土産を持ち込んでくれたな」
義手の左手で、ひざまずく女の頭を引っ掴んだ。
女の皮膚は皆焼けて剥がれ落ち、鉄人形に姿を変える。
エヴァンスは爪を立て、剥がれて浮いた頭皮を破ると女の頭蓋に指を埋めた。押し潰す。
ひび割れた鋼鉄のフレームから魔力の光が漏れ出すが
全て女の体を伝わって、エヴァンスの義手へ吸収されていく。

体内の魔力が尽きると、人形は爆発する事の無いままに崩れ落ちた。
部下に人形を片付けさせ、自らは一仕事終えたばかりで煙を上げる義手を外し、椅子に置いた。
「ピクニックに行くんじゃない、余計な荷物を持ち込むな。
最早地上にすら我々の味方は居ない、空から来る奴は尚の事だ。」
カイザーへ、生身の方の手の指を突き付ける。
「とりあえず、明朝の作戦に備えてもう休んでおけ。ガストラ軍の始末は御苦労だった」

124 : ◆SgWfYeW0n6 :2007/01/19(金) 21:02:29
>全参加者

――明朝、フレゼリア法皇庁

アブデルの特別討伐隊は法皇庁に到着早々、「門」の儀式の警護へ駆り出された。
中庭で蝋石を持った数百人ばかりの僧侶が黙々と、魔法陣を地面に書き付けるのを
東西南北四方へ各五名の戦闘天使が剣を持ち、護衛する。
彼らの他、各地の教会騎士団が次々に馳せ参じ、法皇庁の守りを固めていた。
教会騎士団は専ら反乱軍の攻勢を警戒していたが、天使団の狙いはオーガス騎士のみ。

オーガス城は戦艦離脱後の天使軍一時撤退により敗戦を免れたが、
籠城に入った皇国軍に対して天界勢力は依然、首都包囲を続けている。
オーガス騎士団さえ始末が付けば、天界は直ぐにでも首都制圧に取り掛かる。
同盟国軍盟主が天界の手に落ちれば、人界は実質としての抵抗戦力を失うだろう。
戦局の一大転換を賭けた騎士団討伐に、アブデルは敢えて、数を頼みの天使軍から自部隊を切り離した。

「たった二、三人だ。たったの二、三人を倒せば世界が買える、地上は安い」
アブデルはゾフィーエルと共に、北棟の尖塔から中庭を見下ろしている。
教会騎士は西方に延びた稜線の彼方を、遊撃隊は空を監視する。オーガス騎士は飛空艦で逃げた。
当ても無く天上を彷徨うよりは儀式に空襲を掛けるが敵の流儀に合うと、彼らは予測した。
「失楽園以来の流刑地ですからね。悪魔は地獄に、人間は煉獄に」
「蟻の様に這いずるが彼らの定めか」
「私たちと違いがあるとすれば、翼の有る無しでしょう」

暗い雲の低く垂れ込めた朝、儀式の準備は大詰めを迎える。
儀式を取り仕切る大司教らが中庭へ集まり、
魔法陣中央には祭壇が設けられ、儀式の中核となる聖遺物を待つばかりだ。
そこへ僧侶たちは馬車を入れると、積まれた聖櫃を慎重に地面へ下ろし始めた。
中身は聖十字架の木片数百で、一つひとつ数を数えて丁寧に小分けにすると袋へ詰め直し
魔法陣の方々へ埋めていく。聖槍フィルスティーラは教会騎士団が持ち運んだ。

槍が祭壇に祀られる。法皇庁の僧侶ニ千人が粛々と行進し、配置に着く。
祭壇では法皇自らが経典を携え、三人の枢機卿が付き従う。
天使、教会騎士団も一様に身構え、儀式の始まりと敵の訪れを待った。
敵に先んじて儀式が始まる。法皇の祈祷に応じて魔法陣が聖光魔力を帯びる。
陣中の聖槍が魔力の集約点となり、一筋の光線を撃ち上げて、空を厚く覆う雲に孔を穿った。
暗雲が開かれ、阻まれていた陽の光は法皇庁の中庭に燦々と降り注ぐ。しかし光は早くも翳った。
驚き、天を仰いだ僧たちは、太陽に被さる巨大な十字の影を見た。アブデルが号令を発する。

「今こそ! 地上の神敵は愚かにも我らに剣を向けた! 敵が掲げた偽りの翼をもげ!
悪しき肉体は地において腐り果て、悪しき魂は炎と硫黄の池に投ぜられ未来永劫、我らの父を愚弄する口を持たん!
全隊、戦闘用意! 奴らが聖地にもたらす血の穢れを、神の御手に代わって贖うが、忠実なる僕の証明と知れ!」

地上の軍勢が揺れ動く。「Little Jennie Anges」のブリッジでは、修理したての義手を抱えたエヴァンスがやはり怒号する。

「オーガス騎士、仕事だ! ブリッジに集まれ、今から一日振りに地面へキスする機会をやろう。
神の犬ども、けばけばしい羽飾りを毟ってやれば大人しくなるか――艦内各位、戦闘配置だ。
現刻を以て作戦名「Tremor Christ」を発動する。繰り返す、現刻を以て作戦名……」

125 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/19(金) 23:41:31
>124
FALCONは閉じた目を開け、上半身を起き上がらせ、大きく口を開けて欠伸をする。

「ふぅ……よく寝てたな」
FALCONが寝ていた場所は甲板。
敵の機械兵士が来るのをずっと待っており、夜中になっても一体も攻めて来なかったので、暇になったから寝たのである。
冷たい風が当たる外で一晩中寝ていたのにも関わらず、些かの不調も無いのは、FALCONの体の中に混じっている戦闘民族の血のおかげだろう。

「さて、飯でも食いに戻りますか」
FALCONは立ち上がると艦内に続く扉の前まで歩いていき、扉を開けて艦内に入ると軽快な足取りでブリッジに続く道を歩いていく。

「おっはよーエヴァンスや黒騎士さんのみんなー!
 飯はまだー?」
ブリッジに着くと場違いなことを言っているFALCON。
エヴァンスの艦内放送は、FALCONが目覚める直前に終っていたのだった。



126 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/20(土) 21:00:00
>122>123
>「カイザー、お前が助け出したのはこんな御婦人だったかな?
>俺は彼女にさっぱり見覚えが無いんだ、モニターでもな]

「見覚えが無い?妙だな、お前に会いたがっていたようだが。」

>擦れ違いざま、カイザーに悲しげ笑みだけを見せ、何も言わずに通り過ぎた。
>ブリッジ中央でエヴァンスに向かい片膝を付き頭を垂れる。
>**くかかか、どこまでも愚かな・・・!貴様らを倒せずともこの艦の機能を停止する事はたやすいゾ!**
美女の魔力が増幅してゆく。
皮膚は焼け落ち、金属が見え始める。
狙いは、どうやら自爆のようだ。

「悪いが、想定の範囲内だ…!」
カイザーの右腕に光の闘気が集まり、その腕を振り上げる。
>エヴァンスは爪を立て、剥がれて浮いた頭皮を破ると女の頭蓋に指を埋めた。押し潰す。
>ひび割れた鋼鉄のフレームから魔力の光が漏れ出すが
>全て女の体を伝わって、エヴァンスの義手へ吸収されていく。
カイザーが行動を開始する前にエヴァンスによって自体は収拾した。
カイザーの右腕から発せられていた光が消えた。

>「とりあえず、明朝の作戦に備えてもう休んでおけ。ガストラ軍の始末は御苦労だった」
そう言われ、カイザーは「分かった」と返事すると仮眠室へ移動していった。

>124>125
翌日、カイザーは目が覚めた。
武器や鎧を装着し、戦闘に最適な武装になる。
>「オーガス騎士、仕事だ! ブリッジに集まれ、今から一日振りに地面へキスする機会をやろう。
>神の犬ども、けばけばしい羽飾りを毟ってやれば大人しくなるか――艦内各位、戦闘配置だ。
>現刻を以て作戦名「Tremor Christ」を発動する。繰り返す、現刻を以て作戦名……」

艦内放送が終わり、カイザーはブリッジへ向けて歩き出す。
数分後、ブリッジの前に到着した。
中には、エヴァンスやその部下、FALCONが揃っていた。
(何やら、ブリッジ内の空気が変だが、戦闘前で緊張しているのか?)
その空気が、とある一人の人物によって作られているとは知る由も無いカイザーであった。

「戦闘準備は整っている。
 さあ、さっさと攻め込もう。何ならお前達より先に俺が単騎突入してもいいんだぜ?」
自信が伴う表情から、言葉が発せられた。

127 :名無しになりきれ:2007/01/22(月) 10:04:03
死、死んでる!!

128 : ◆SgWfYeW0n6 :2007/01/22(月) 22:49:27
>125>126
二人の騎士がブリッジに着く。
エヴァンスはFALCONの呆けた言を無視しつつ、カイザーに答えた。
「勿論だ、オーガス騎士は先行突入。他部隊の降下を援護出来るか?
昨日みたいにお上品に着陸・離陸してる暇なんてない。飛び降りてもらう。
FALCONは大丈夫として……カイザー、例の馬は?」

コンソールの管制官たちへ手振りする。
壁面モニターは法皇庁を映し出し、巨大な魔法陣と軍勢、飛び立つ天使隊が確認出来た。
管制官が画面を魔力観測機からの映像に差し替えると、法皇庁は黒地に無数の光点の集合となる。
魔法陣中央の一点が最も強く反応し、眼に焼け付きそうな程に白く輝く。
「今からこの艦で、地上の魔法的防備を解除する。
が、魔法陣の真上は多分蓋してない。通路になるからな。
一応ジャミング装置は投下するし、目眩ましも撒いておくが
お前らなら問題無く着陸出来るだろう。面倒はその後だ、聖遺物に細工をせにゃならん」

モニターを通常のカメラに戻し、法皇庁の中庭をズームすると、魔法陣の中心に造られた祭壇と聖槍が映る。
祭壇にはふためく法皇と枢機卿、そして彼らに儀式を続けるよう説得する天使の姿があった。
「フィルスティーラだ。降下後、工作部隊が聖槍を確保する。
お前たち二人は槍までの道を切り拓き、工作隊の仕事が終わるまでこれを守れ。
聖遺物のゲート魔法に艦の内燃炉を同調させ、ゲートが開通すれば天井ブチ抜きで万歳だ。

ジャミングにより、作戦行動中は地上と艦との通信が一切不可になる。
目測で地点を確認、作戦が終わったら自力で艦に戻れ。どうだ、ゾッとしないだろ?
さあ、まだるっこしいお喋りは終わりだ。お前らはお前らの仕事をしろ、残りは任せておけ」
質問を受けようともせず、ただ二人を追い払うように顎を振って指図した。
ブリッジには、昨日使った上りの螺旋階段の隣に、垂直降下用のハッチへと続く別の階段がある。
ラボナがその階段に立ち、二人を案内する為待っていた。

129 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/22(月) 23:49:35
>126>128
FALCONは今まで自分は何をしようとしていたのか、少しだけ振り返ってみる。
甲板の上で目覚め、腹が減ったのでエヴァンスに食事を要求しにこの場所まで来た。
だけど、皆は腹が減っているFALCONのことを無視して作戦会議に入っている。
……作戦?

(やっべえぇ!!全然聞いてなかったぞぉぉ!!)
FALCONが寝惚けていたり、心の中で自身の過失に対して絶叫を行ってる内に作戦会議は無事終了。
FALCONは何の役目を与えられたのかも分かってはいない。
エヴァンスの表情を見てみると、質問なんかとてもできそうにない。
「すまん。全然聞いてなかった」とか言ってしまったら、この場にいる皆に袋叩きにされてしまうのは間違いないだろう。
顔に血の気がなくなってきた。

とりあえずFALCONはエヴァンスが仕草で行けと訴えていた場所、ラボナの近くにまで歩いていく。
FALCONの心の中は不安で満たされている。
難しい仕事を与えられていたらどうしよう……
そう考えると、FALCONの体は緊張で固くなってしまった。



130 :カイザー ◆OrJKdYNK3U :2007/01/23(火) 21:21:27
>>128>>129
>「勿論だ、オーガス騎士は先行突入。他部隊の降下を援護出来るか?
>昨日みたいにお上品に着陸・離陸してる暇なんてない。飛び降りてもらう。
>FALCONは大丈夫として……カイザー、例の馬は?」

「(例の馬…ペガサスの事か)
 ああ、既に呼んでいる。
 戦艦の周囲を飛んでいるはずだ。敵と間違えて攻撃するなよ」

それから、エヴァンスの説明が始まった。
降下→周りの敵を倒す→味方が聖槍をいじる→帰る
簡単に言うと、これをやれという事のようだ。

>ブリッジには、昨日使った上りの螺旋階段の隣に、垂直降下用のハッチへと続く別の階段がある。
>ラボナがその階段に立ち、二人を案内する為待っていた。

ラボナが待つ場所へ向けて、足を進める。
何やら異質な空気を感じ、ふと横にいるFALCONの顔を見た。

「……ぅゎ」
その横顔は思わず声を出してしまうほどに血色が悪くなっており、足取りも覚束無い様子だ。
心配になったカイザーは思わず声を掛ける。
「…お、おいFALCON。大丈夫か?
 顔の血色が悪い上に強張っているぞ。」

そこで一呼吸置き、何かを思い出したかのように言葉を続ける。

「…そういえば昨日、あの寒い甲板で寝たらしいな。そのせいで風邪でも引いたんだろ。
 お前はこの艦で休んでおくか?
 病人を戦場に駆り出すのは、どうも気が引けるしな。
 まあ、どうするか決めるのはお前だ。俺は先に行くぜ」
そう言い残したカイザーは、FALCONよりも先にスタスタと歩いていってしまった。

そして、階段で待っているラボナの前に到着し、声を掛ける。
「善は急げだ。
 俺達の来襲で敵は少なからず混乱している、それに乗じるのはこの瞬間しかない。」
威圧感のある戦艦が上空を飛んでいる事実は心の動揺を誘う。
それは戦慣れしている兵であろうとも同じ事である。

131 :FALCON ◆uKCFwmtCP6 :2007/01/24(水) 19:29:02
>130
>「…お、おいFALCON。大丈夫か?
> 顔の血色が悪い上に強張っているぞ。」
FALCONは横を向いてカイザーを見る。
カイザーは体調を心配してくれているようだが、FALCONの体調はいつもと同じく絶好調。
ただ、精神的な不安があるだけ。

>「…そういえば昨日、あの寒い甲板で寝たらしいな。そのせいで風邪でも引いたんだろ。
> お前はこの艦で休んでおくか?
> 病人を戦場に駆り出すのは、どうも気が引けるしな。
> まあ、どうするか決めるのはお前だ。俺は先に行くぜ」

「いや、俺の体は大丈夫。
 戦いでは迷惑を掛けるつもりは……
 いや、掛けちまうか……
 ごめん!俺!って……」
カイザーは先に指示された場所に行っていた。
これでFALCONの悩みを言うチャンスが一つなくなった。
こんな状態で無事に聖槍を奪えるのだろうか?
FALCONの脳裏に不安が過る。

ラボナとカイザーの待つ場所までたどり着くと、FALCONは与えられる仕事の最終確認をしてくれることを祈ることにした。



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